[未来人材] 30歳。「土掘り」レンコン産地、期待の星 仕事も趣味も全力 水谷真也さん 愛知県愛西市

自慢のレンコン「備中」を手にする水谷さん(愛知県愛西市で)

 全国有数のレンコン産地、愛知県愛西市の水谷真也さん(30)は、地元伝統の「土掘り」にこだわったレンコンを生産する。24歳の時に就農し、当初30アールだった面積は今年、7ヘクタールにまで拡大。面積が減少傾向にある産地のホープとして、成長を続けている。

 大学卒業後、地元のJAに就職したが、専業農家だった祖父母の跡を継ぎたいとの思いが強くなり、2年後に一念発起して祖父母のレンコン栽培を引き継ぐ形で就農した。大学時代にイタリア語を専攻した水谷さんは「農閑期に趣味の海外旅行をするために全力で頑張っている。オンとオフを分けるのが、続けられる秘訣(ひけつ)」と笑う。

 同市では伝統的に、水を抜いた田んぼで収穫する「土掘り」が主流だ。水を張った状態での「水掘り」に比べて収穫に技術がいることなどから、作業効率で劣るとされる。農家の高齢化もあって、次第に敬遠され、地元の生産面積は最盛期の3分の1ほどに縮小した。

 そんな中、水谷さんは、江戸時代から栽培される「備中」という品種にほれ込み、栽培に力を入れる。「土掘りで丁寧に育てた備中は、『しゃきしゃき』ではなく、やわらかく『もちもち』した食感になる。病気に弱く、栽培は難しいけど、レンコンの概念を変える味になる」と笑顔を見せる。

 2017年には、「水谷グルッポ」を設立。周辺の農家から農地を託され、規模は7ヘクタールにまで広がった。現在は家族だけで経営を切り盛りするが、将来的には人を雇用し、経営面積20ヘクタールを目標に掲げる。産地期待の星として、一層の高みを目指していく。(市来丈)

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