牛肉SG見直さず 参院予算委で担当相  首相「影響を注視」

 参院予算委員会が4日始まり、相次ぎ発効した大型貿易協定などを巡り、政府と野党が応酬を繰り広げた。環太平洋連携協定(TPP)発効後、牛肉の輸入量が増えたことに安倍晋三首相は「畜産農家が不安に思うのは当然なことだ。不安にしっかり向き合っていく」と影響を注視する考えを示した。茂木敏充経済再生・TPP担当相は、牛肉のセーフガード(緊急輸入制限措置=SG)発動基準を見直す状況にはないとの考えを改めて示した。

 国民民主党会派の舟山康江氏への答弁。

 安倍首相と全閣僚が出席し、2019年度予算案が実質審議入りした。TPPや欧州連合(EU)との経済連携協定(EPA)、4月にも始まる日米貿易協定交渉が議論になった。

 TPP発効直後の1月、TPP参加国からの輸入量は前年同月より6割近く増えた。この影響について、吉川貴盛農相は、国産枝肉の販売価格も上がっていることを挙げ、「(影響の)評価はこれからだ」と述べた。

 TPP参加国からの牛肉輸入を巡っては、米国の復帰が見込まれない場合にセーフガードの発動基準を見直すかどうかが焦点となっている。舟山氏は、牛肉輸入量の増加を踏まえ「セーフガードの発動もできなかった」と指摘。見直しへの再交渉の方針をただした。茂木担当相は、米国との交渉がまだ始まっていないことなどを背景に「見直しに当たる状況ではない」と述べた。

 日米交渉で舟山氏は、交渉内容の情報を十分開示するよう強く求めた。茂木担当相は「日本も米国も、交渉途中の段階で同じような形、レベルで国民に説明していきたい」との考えを示した。

 日米交渉の開始時期を巡っては、ライトハイザー米国通商代表部(USTR)代表が3月に日本で開きたい意向を示した。日本政府は4月の交渉入りを米国側に打診している。茂木氏は「場所も含めてこれから調整する」と具体的な見通しは示さなかった。

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