鎮魂 祈り届け 東日本大震災8年

市の追悼式会場で献花台に花を手向け、手を合わせる参列者(11日、岩手県陸前高田市で)

 東日本大震災は11日、発生から8年を迎えた。被災地では、遺族らが鎮魂の祈りをささげ、犠牲者をしのんだ。

 岩手県陸前高田市では追悼式典に約800人が集まった。地震が発生した午後2時46分にサイレンが鳴り響いた。黙とうし、冥福を祈った。

 追悼式では、同市高田町の佐々木正也さん(44)が遺族代表として手紙を読み上げた。「町の復興は進んでいるが、悪夢のような日は一生忘れることはない。母さん、本当にごめん。不安で怖かっただろう」と涙ぐんだ。佐々木さんは、津波が到達した場所に桜の木を植えた。震災の教訓を後世に引き継ぐ、防災の思いを込めた。

 JAおおふなとの菊池司組合長も参列した。「組合員も職員も犠牲になった。今後も復興を支援していきたい」と決意を述べた。家族や同僚を失った人が献花台に花を手向け、手を合わせた。

 被災地の沿岸部では降りしきる雨の中、遺族らが犠牲者をしのび、鎮魂の祈りをささげた。20メートル超の津波が襲ったとされる宮城県気仙沼市大谷地区。石田勝さん(49)は、大谷海岸を一望する丘で、亡くなった父と叔父を思った。叔父と共に流された自動車板金塗装工場を継ぐ形で、この丘に4月、自身の工場を開業する。「自宅も工場も新たに建てて不安ばかりだが、父と叔父には『頑張ってみるよ』と声を掛けたい」と話した。

 東京電力福島第1原子力発電所事故による避難指示が、2017年3月に一部を除き解除された福島県浪江町で、町主催の追悼式が行われた。遺族ら約120人が出席した。

 60代の父親を津波で失った遺族代表の鈴木祥高さん(36)は「父と過ごした温かい時間を思い出す。震災の経験を伝えることが亡くなった方への最大の敬意だ」と述べた。 
 

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