牛肉輸入増で農相 国内影響 判断できず 中長期で動向注視 参院農水委

 参院農林水産委員会は12日、吉川貴盛農相の所信などに対する質疑を行った。野党は環太平洋連携協定(TPP)発効後に牛肉輸入量が増えていることを問題視。国内産への影響を問いただした。吉川農相は「短期間の輸入量だけで国内生産への影響を判断できない」とし、中長期的な動向を注視する考えを示した。

 TPP発効後、オーストラリアやカナダなど参加国からの輸入量は、1月が前年同月比で6割増、2月が1%増となっている。

 この日の委員会で立憲民主党の藤田幸久氏は、TPPを巡り、国内対策で生産量への影響がなくなるとする農水省の影響試算にも触れ、輸入増加による影響を問いただした。

 吉川農相は、牛肉輸入量の増加について、焼き肉やハンバーガーなど外食需要の伸びが大きな要因と指摘。輸入量は増えたものの、国産牛の枝肉価格は上がっており、国産価格に影響していないとの考えを重ねて強調した。

 影響試算について、牛肉は関税率が最終的に9%になる16年目のものだと説明。短期間の輸入量の増減で影響を判断するのは困難であり、「引き続き動向はしっかりと注視していく」と述べるにとどめた。

 中国、ベトナムなどでまん延するアフリカ豚コレラを念頭に、侵入防止の水際対策も議題になった。公明党の里見隆治氏は、侵入の原因になる畜産物の持ち込みに対し、罰則強化を要求。吉川農相は「家畜伝染病予防法でどのような対応が新たに可能か検討している」と述べた。

 空港などで水際対策を担う探知犬や家畜防疫官の体制については「計画的な増強の検討をしっかり進めなければいけない」と強調した。国民民主党の徳永エリ氏への答弁。

 発生から8年が過ぎた東日本大震災からの営農再開に向けて「これからもしっかり寄り添う形で対策を打ち出していきたい」と述べ、営農再開に向けた対策を継続していく姿勢を示した。国民民主党の田名部匡代氏への答弁。 

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