パワハラ、セクハラ厳禁の今では考えられないが

  パワハラ、セクハラ厳禁の今では考えられないが、かつてはJAの職場でもまかり通っていた▼「私が農協に入った40年ほど前のことですが」と女性が話し始める。最初の2年は、掃除やお茶くみばかり。湯のみ茶わんが約100個。どれが、誰のものか覚えるだけ苦労した。おつぼね格の古参と新人女子の茶わんが並んでいるだけで叱られた。コピー取りは女の仕事。男はたばこの煙を吐き出しながら指図するだけ▼「業務推進のやり方も考えられないものでした」と続ける。夜の10時すぎまで、年配男性と2人で回った。普段は雑用係、時にコンパニオン代わり、寿退職は当たり前。「それが変わったものです。今ではお茶も自分で入れるし、男性支店長が率先して毎朝掃除をしていますよ」▼JA自己改革は意識改革から始まる。誰もが働きやすい職場でなければ改革などおぼつかない。パワハラ防止の法制度も必要だが、普段から人権教育と啓発が欠かせない。暴言、無視、威圧、過大なノルマが、どれほど人格を傷つけ、有為な人材の流出を招いているか。部下をつぶす「クラッシャー上司」にはお引き取り願おう▼でも愛ある叱責(しっせき)とパワハラの境界線に悩むのも事実。「気遣いは 昔上司に 今部下に」。そんなサラリーマン川柳が身に染みる。

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