〈男の引き際〉と〈権力は腐敗する〉という二つの言葉が浮かぶ

 〈男の引き際〉と〈権力は腐敗する〉という二つの言葉が浮かぶ。潔さは昔も今も日本人の美徳の一つに違いない▼東京五輪の招致疑惑を一刻も早く解消しなければならない。フランス当局から贈賄容疑で捜査されているJOCの竹田恒和会長が退任に追い込まれた。当然だろう。1月の会見も質問を受けずに7分間で打ち切った。組織のトップは説明責任を全うできなければ、職を辞するしかない▼これまで五輪での日本選手の活躍に情熱を傾けてきたのは間違いない。以前の会見で不振の柔道に関連し「外国勢の力が増している。英字四つのJUDOに備えたい」と強調したのが印象に残る。結果、前回のリオ五輪で日本柔道男子は復活を遂げた▼〈男の引き際〉の例として歴代総理は参考になる。天寿全う型、スキャンダル型、追い詰められ型などいくつかのパターン。見事な最後は数例しかない。例えば鳩山一郎は戦後日本の国際社会復帰を掲げ、日ソ国交回復、国連加盟を成し遂げ潔く数日後に辞任した。残した言葉は「明鏡止水」の4字。だが多くは選挙敗北の責任やスキャンダルによる。引き際の難しさを物語る▼竹田氏は2001年から会長を務め現在10期目。周りの忖度(そんたく)が目立つ長期政権も問題があった。やはり〈権力は腐敗する〉のか。
 

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