TPP、日欧EPA 「2年目関税」突入 牛・豚肉一段と下げ

 環太平洋連携協定(TPP)と欧州連合(EU)との経済連携協定(EPA)の関税率が1日、2年目の数値に引き下がる。TPPの牛肉関税は26・6%と0・9ポイント下がる。3月までは日豪EPAの税率(オーストラリア産冷凍牛肉で26・9%)が最も低かったが、これでTPP参加国の税率が横並びになる。豚肉は、高価格帯にかける従価税が低下する。日欧EPAはソフトチーズの輸入枠が拡大し、枠内税率も下がる。国内の市場開放がさらに進む。

 両協定の関税や輸入枠は毎年4月に切り替わる。ただし1年目は発効と同時で、4月から2年目となる。既にEPAを結んでいる国に対しては、低い方の税率が適用される。

 そのためTPP参加国の牛肉関税のうち、オーストラリアの冷凍牛肉は、TPP発効前からEPAの関税26・9%が適用されていた。TPPの1年目の税率27・5%を下回っており、昨年末のTPP発効時に関税の引き下げはなかった。

 4月からはオーストラリア産を含め、発効国全ての牛肉関税が引き下がり、26・6%でそろう。段階的な削減を経て、16年目の2033年4月には9%になる。

 TPPの豚肉は、高価格帯にかける従価税が2・2%から1・9%に低下。低価格帯にかける従量税は1キロ125円。差額関税制度は維持している。10年目の27年には従量税50円だけになる。

 TPP輸入枠は、1年目は月割りだったが、2年目からは丸1年分が課される。オーストラリア産米の輸入枠は6000トン。カナダ、オーストラリア向けの小麦の輸入枠や、TPP参加国全体向けのバター・脱脂粉乳の輸入枠、加糖調製品の輸入枠などは拡大する。

 日欧EPAの焦点だったソフトチーズは、輸入枠が約2万1000トンに拡大し、枠内税率も下がる。16年目の33年4月には3万1000トンで、枠内税率が撤廃される。

 牛肉、豚肉はTPPと同様の削減ペースとなる。ただ段階的な関税削減を巡るルールが異なるため、4月からは牛肉が26・7%、豚肉の従価税が2%で、TPPとはいずれも0・1ポイント異なる。

 米国の農業団体はTPPや日欧EPAの関税削減で環境が悪化することに危機感を表明。早期の交渉入り・妥結を求め、トランプ政権を突き上げており、4月に始まる日米貿易協定交渉に影響する可能性がある。 
 

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