[未来人材] 29歳。スモモでギネス挑戦、地域盛り上げ 味も重さも世界一へ 富山喜幸さん 新潟市

味も重さも世界一のプラムを目指す富山さん(新潟市で)

 味も重さも世界一のスモモを作り、応援してくれた人たちに恩返しがしたい――。1個の重さのギネス世界記録323・77グラムに挑むのが、新潟市南区白根地区で「貴陽」などを栽培する富山喜幸さん(29)だ。ブドウや西洋梨「ル レクチエ」などの果樹産地・白根をスモモで盛り上げようと、記録更新に全身全霊を傾ける。

 ギネス挑戦は今年で3回目となる。初挑戦の2017年は、大雨、台風、曇天に、18年は高温・干ばつに泣かされた。非公式ではあるが、15、16年にギネス記録を上回る果実が生産できていただけに「慢心していた」と振り返る。今年は、どんな気象条件でも対応できるよう、過去の経験を生かしながら管理する。

 2度の失敗から富山さんを奮い立たせたのは周囲の人々の応援だ。富山さんが「師匠」と慕う群馬県高崎市の農家・富沢登さん(60)の園地に2年間通い技術を学んだ。新潟でなじみが薄いスモモをPRするために無償配布用の果実も分けてくれた。おかげで販売開始直後から「飛ぶように売れた」(富山さん)。富沢さんからは「記録を更新したら次は師弟対決だ」とハッパを掛けられている。

 地元企業も“応援団”となる。果実袋農業資材などを製造・販売する星野(株)はギネス挑戦の事務局として、プレスリリースなど資料の作成やギネス社との調整など、富山さんが栽培に専念できる環境づくりをサポートしている。

 現在のギネス記録は、山梨県南アルプス市が持つ。挑戦者・富山さんに立ちはだかるのが費用の壁だ。記録の申請には多額の費用がかかるため、クラウドファンディングなどで資金を募ってきた。しかし、協賛者にお金だけを出してもらうことに違和感を覚え、今年からは協賛金を出してくれた人を「世界一のプラムを作る農業体験」に招待し、一緒に作業する。

 人工授粉や摘果、果実のかさ掛け作業などを体験し、8月には運命の重量測定会を迎える。富山さんは「実際に畑に来てもらい、花の時期から実が大きくなるまでのプロセスを見てほしい。自分一人ではなく、皆が挑戦者となり、共に記録をつくり上げたい」と意欲を見せる。(雫石征太郎) 
 

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