欧米のファストフードで拡大 植物由来で味再現 「環境配慮」を重視 “人工肉”バーガー

 欧米では、植物由来の“人工肉”ブームが起きている。大手小売りやファストフード店が相次いで人工肉バーガーなどを導入し、話題を呼ぶ。菜食主義者が増える一方で、肉牛生産による温室効果ガスの排出増加を懸念する声が高まったことも背景にある。

 世界的にファストフードを展開する米国のバーガーキングは1日、ミズーリ州セントルイスの59店舗で植物由来の人工肉ハンバーガーを発売した。大豆の根から抽出したヘムタンパク(生物必須の金属タンパク)質と、特殊酵母で肉の味を引き出した植物性タンパク質をパテとして使ったのが特徴。今後は全米約7000店舗に広げる計画だ。

 100カ国以上に進出するマクドナルドも各国で、植物由来の人工肉商品を売り出した。北欧のノルウェー店舗では3月、ヒヨコマメやカリフラワーなどの野菜で作ったナゲットを発売。スウェーデンでは1月、ヒヨコマメと香辛料のクミンなどを原料としたコロッケを、フィンランドでは昨年から大豆バーガーを発売している。

 英国でも、多くの小売店が植物由来の人工肉の取り扱いが拡大している。

 大手小売業者のマークス・アンド・スペンサーは昨年12月から大豆由来の人工鶏肉を使ったシーザーサラダを販売。テスコ、セインズベリー、アスダなど、主な大手スーパーでも植物由来の人工肉を取り扱う。

 人工肉の利用拡大には、堅調な菜食主義者の需要がある。英国の調査会社ファインダーによると、同国では2018年現在、68万人の菜食主義者がいる。20年にはさらに拡大し、290万人に急増する見通しだ。

 一方、環境配慮の視点から人工肉を求める声もある。米国の現地報道によると、20、30代の若者が肉牛肥育による温室効果ガスの排出に抵抗感を持ち始め、代替肉の需要が高まっている。人工肉バーガーの価格が食肉バーガーより1ドル(111円)高い5、6ドルでも、売れ行きが好調だという。

 マクドナルドと連携し、植物由来の食品を開発するノルウェー食品会社のオルクラは「菜食主義者は健康面だけでなく環境に優しい食べ物かどうかを重要視する。菜食主義はノルウェーだけでなく、欧州全体の動きだ」と強調する。
 

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