車両消毒装置を自作 立体的に散布 費用約50万円 市販の3分の1 熊本県菊池市の和牛肥育農家

 熊本県菊池市で和牛を肥育する出口正輝さん(34)は、農場に進入する車両のタイヤを消毒する簡易装置を開発した。スイッチを押すと車両の両側から消毒液が30秒間噴霧され、車を前進させながらタイヤを消毒する。噴霧ノズルやタンクなどは市販品を利用し、費用は約50万円。市販の消毒装置の3分の1ほどで済む。消毒用の石灰をまく労力と費用が削減できる。

 出口さんの農場は、入り口に傾斜があり、雨が降ると消毒用の石灰が流れやすかった。風で石灰が飛ばされることもあり、その都度まく手間と費用がかかっていた。防疫効果を維持するため、消毒装置を考案した。

 必要な資材は、モーター動力噴霧機、薬剤タンク、ポンプ用の小屋、噴霧ノズル2本、スイッチ・タイマーなど。市販の資材を購入した。

 噴霧ノズルは長さ1・2メートルの5頭口のもので、車両出入り口の両側に設置し、タイヤに横から消毒液が掛かるよう向きを調整する。スイッチは出入り口の外側に配置し、農場に入る前に押す。スイッチを押したら車両を前進させ、消毒する。

 ポンプやノズルの組み立ては一人でもでき、出口さんは「時間があるときに作業をして、1週間ほどで完成した。組み立ては難しくない」と話す。スイッチなどの電気工事は業者に頼んだ。

 試験などで効果の検証はしていないが、これまでに病気の発生はない。県農業研究センター畜産研究所は「石灰は平面的にしか消毒できないが、動力噴霧機による消毒液の散布は立体的にできる」と評価する。

 出口さんは「家畜疾病の防疫対策は必須。産地全体で取り組むよう、普及していきたい」と展望を語る。 
 
 

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