朝ドラヒロインも歌った 農高ソング 話題沸騰 FFJの歌 

「農業を盛り上げたい」と朝ドラに期待する篠塚さん(後列左から3人目)ら農高生と並川代表(同右端)(東京都渋谷区で)

生徒の心意気知って 現役生 教諭も


 NHK連続テレビ小説「なつぞら」は、北海道十勝地方を舞台に女優・広瀬すずさん演じるヒロインの奥原なつが農高生になり、日本学校農業クラブ連盟(FFJ=Future Farmers of Japan)の歌を歌うのも見どころだ。22日の放映で歌唱シーンが初登場すると、農高生の間やネット上で大盛り上がり。ツイッターでは使用頻度が高い語句としてトレンドに上るほどに。歌は全国の農高生や卒業生の“ソウルソング”。関係者は、農業や農高に注目が集まることに期待する。

 ドラマは、ヒロインが北海道を離れて東京でアニメーターを目指す設定。広瀬さんは「開拓者精神や農業という基盤があったからこそ、東京でも頑張れる。東京に行っても、FFJの歌を思い出す場面もある」と言う。

 こんなストーリーに、現役の農高生は大きな期待を寄せる。「昨年は甲子園での金足農高の活躍で農高に注目が集まった。朝ドラで、農高が話題になりそうだ」と喜ぶのは、FFJの運営を担う常任理事会会長候補の篠塚遥さん(17)。山梨県立笛吹高校で食品化学や栄養成分などを学ぶ3年生だ。農家の高齢化や後継者不足について「困るのも自分たちだが、解決できるのも自分たち。農業の課題を解決していきたい」と意気込む。

 ドラマでは、今後も広瀬さんがFFJの歌を歌うシーンの放送が予定されている。FFJの代表を務める東京都立園芸高校の並川直人校長は「OG、OBが歌を聴けば、農ク活動という青春を思い出す。農高の存在を知らない人にも、農業が持つ可能性が伝わる機会にもなる。農高生の生き生きとした姿が伝わってほしい」と楽しみにする。

 10月には「農業高校の甲子園」とも呼ばれる第70回日本学校農業クラブ全国大会南東北大会が、山形、宮城、福島の3県で開かれる。並川校長は「広瀬さんが会場に来てくれたら、全国の農高生の励みになる」と“共演”を心待ちにする。

 インターネット交流サイト(SNS)でもFFJの歌が話題に。ツイッター上では「何年たっても歌える」「懐かしいwww」「親近感MAX」などの反響があった。
 

「懐かしい…」「第二の校歌」 OB、OGから反響


 FFJは結成から70年を迎え、全国に卒業生がいる。多くのOB、OGからもドラマへの期待の声が上がる。茨城県立水戸農業高校の教諭を務める新堀俊博さん(40)は、同県立石岡第一高校で園芸を学び、3年生の時にはFFJの会長を務めた。「農業は苦労も大きいが、商品を作り上げた時の感動も大きい。また、動物から森林、庭造りまで幅広く学べる産業だ。朝ドラをきっかけに、農業をもっと身近に感じてほしい」と期待を寄せる。

 滋賀県立湖南農業高校卒業生の胡子揚歌さん(36)は、現在、母校で教諭を務める。「生徒の祖父母の世代から受け継がれてきた、農高生ならではの歌があることを知ってほしい」と、授業でFFJの歌を生徒に紹介する。曲を聴くと、「仲間と笑い合った当時を思い出す」と懐かしむ。

 熊本県立熊本農業高校の教頭を務める草野貴光さん(48)は、同県立芦北高校林業科の卒業生。1年生の時に初めて聴いたFFJの歌は、その後の農高生活で思い入れがあるだけに、「第二の校歌だと思ってきた。進路の一つとして、農高への理解も広がってほしい」と願う。
 

<メモ>


 FFJの歌(吉沢義之・作詞、堀内敬三・作曲)は、FFJが結成された翌年の1951年に制作された。全国大会の式典時はもちろん、新入生組織説明会や学校農業クラブの総会、ブロック大会の際などに斉唱する、農高生にはなじみがある歌。

 歌詞は、FFJの旗にも描かれている「みのる稲穂に富士と鳩(はと)~」と始まる。3番まであり、「FFJ~FFJ~」と軽快に歌う部分が印象的。同連盟の公式ホームページ(http://www.natffj.org/ )で視聴できる。

みのる稲穂に富士と鳩

愛と平和を表した

旗はみどりの風に鳴る

土にとりくむ若人の

意気と熱とがもりあげた

FFJFFJわれらの誇り

(1番の歌詞)
 

みんなで歌って つながろう


 NHK札幌放送局は、放送中の連続テレビ小説「なつぞら」に登場する「FFJの歌」の歌い手を募集する。スマートフォンアプリ「NHKテレビクルー(https://www.nhk.or.jp/sapporo/natuzora/ffj/」を通じて全国から集めた歌唱動画を編集してつなぎ合わせ、同局HP内で公開。NHK北海道管内での放送も予定している。

■ NHKが動画募集

 動画投稿は、アプリ内の「みんなでつくる!『FFJの歌』」ページから「参加する」を選択。公式HP上のカラオケ版音源を流しながら撮影する。参加人数、形態は問わない。

 動画募集期間は6月30日まで。問い合わせは同放送局、(電)011(232)4000。 
 
★農業高校生 応援プロジェクト『なつぞら』特設ページはこちら★

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