[営農ひと工夫] ウインチ引き移動 ネギ用溝掘り機 長野の上原さん 建築廃材を活用 土寄せ片手で楽に

自作の溝掘り機に乗る上原さん(長野県中野市で)

本体の底部の前後に取り付けた「アングル」。両側の板でバランスをとる

  長野県中野市で野菜や花きを生産する上原一幸さん(71)は、ネギの定植時の溝掘りのための専用農機具を開発した。建築現場で余った鉄の板や棒、パイプを溶接して作り上げた。苗が根を張る部分の土を軟らかくし、定植時の土寄せがしやすくなるよう工夫を凝らした。定植作業の時間を半減でき、手間が軽くなったという。

 作業は、溝掘り機に乗る人とワイヤで溝掘り機を引っ張る電動ウインチを操作する人の2人1組で行う。体重をかけた溝掘り機を引っ張って土を掘り起こしていく。

 ポイントは、溝掘り機の前後に取り付けた、「アングル」と呼ばれる断面がL字型の鉄材。底部から下に約15センチほど飛び出すようにする。先端をとがらせて土中に刺さるように加工することで、溝掘り機が通った後の土が、ふかふかの状態になる。溝の大きさは深さ、幅とも30センチほどで、苗を置いて片手でさっと土を掛けるだけで植え付けできる。従来のトラクターを使った作業では、掘った後の土が硬くなりがちで、溝が大きく、後から土を寄せるのに手間がかかっていた。

 ウインチの巻き上げ速度は毎分25メートルにして、1分間で25メートルの直線の溝を作れる。重さ200キロまで引っ張ることが可能。溝掘り機単体では不安定だが、左右に長さ70センチ、幅5センチほどの補助の鉄板を付けて接地させ、バランスを保てるよう安定させた。本体の側面には、鉄板の上にアクリル板を貼り付けて、土が付着しにくくしている。畑には事前に耕運機を掛けておく。上原さんは「使い方は簡単。手間も時間も半分くらいにできて格段に作業効率が上がる」と実感を説明する。

 上原さんは建築業が本業。現場での鉄の廃材を有効活用したため、材料費はかからなかった。溶接技術を持つ従業員が素材をつなげるため、製作費も格安で済んだ。

 上原さんは同市内に限り、希望する農家に、溝掘り機、電動ウインチ、発電機をセットにして、1日2500円で貸し出している。 
 


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