日欧EPA発効3カ月 EU産ワイン販売活発 大手スーパー=値下げ攻勢 食品メーカー=つまみ開発

チーズも輸入増


 欧州連合(EU)との経済連携協定(EPA)が2月1日に発効してから、3カ月がたった。大手スーパーはEU産ワインのセールを展開し、売り上げを前年に比べ3割伸ばすなど輸入物の商機と捉える。食品メーカーは、ワインに合うサンドイッチなどの商品開発に乗り出した。環太平洋連携協定(TPP)も含めた相次ぐ大型協定発効により、輸入物のワインやチーズの売り込みが強まっている。

 日欧EPAの発効でワインの関税は即時撤廃された。1リットル当たり125円または、価格の15%を課していた。1本(750ミリリットル)当たり換算では最大93円、スパークリングワインは最大136円50銭の関税がなくなった。小売価格ベースでは2割近く下げるメーカーもある。関税撤廃分を超える値下げ競争だ。

 大手スーパーのイオンは4月下旬までの1カ月ほどで、約10種類を対象に3本1000円(税別)のまとめ販売を実施。同期間のEU産の売り上げを3割伸ばした。

 価格引き下げの影響で「客の購買頻度が上がり売り上げが伸びた」(広報担当者)と手応えをつかむ。今後も定期的に割引セールを行い、集客につなげる考えだ。

 ワインの需要拡大を見込んで、食品メーカーはワインと一緒に味わえる商品開発を進める。サッポロビールは、全国で展開するパン店と共同でフランス産ワインに合うサンドイッチを開発。同社は3月からEU産ワイン74種類を参考小売価格で2~17%引き下げた。主力のフランス産ワイン商品の販売は、2月以降前年を2割上回る。「ワインとパンを組み合わせて楽しむ人が増えている」(同社)ことを受け、EU産ワインの販売を加速させる考えだ。

 食肉メーカーの米久はオランダ産などのチーズを使ったピザを4月27日に発売。同社は「EPA発効で消費が伸びるワインと一緒に購入してもらいたい」と便乗消費に期待する。

 EPA発効後、EUからのワインやチーズの輸入量が増えている。財務省の貿易統計によると、2、3月のEU産ワインの輸入量は計2603万リットルで、前年同期を33%上回った。そのうち関税削減幅が大きいスパークリングワインは47%増の605万リットルとなった。東京都内の輸入業者は「関税撤廃の影響から、問い合わせが急増した」と話す。

 同期間のチーズの輸入量は15%増の1万6126トン。フランス産やオランダ産などが増えた。

 3月に千葉市で開かれた食品展示会でも、関税撤廃により、日本市場への販路開拓に力を入れているEU諸国がブースを出展し、多くの人でにぎわった。
 

おすすめ記事

経済の新着記事

検索

e農サーチ e農サーチとは