除草ほうき改良 超初期の作物傷めず 針金と木材 費用2000円 福岡の古野さん

ホウキング2の除草すきを掲げる古野さん(福岡県桂川町で)

 福岡県桂川町の古野隆雄さん(68)は、針金と木材で作った「除草すき」を、作物の畝の上で引き、雑草を防除する技術「ホウキング2」を考案した。作物と雑草が混在する株間で、雑草だけを抜くことができる。国内外で“魔法のほうき”と絶賛されたものを改良。作物が双葉の状態の“超初期”でも、作物を傷めずに除草できるようになった。野菜の他、麦、大豆など多くの品目で使える。2000円前後で簡単に試せる。

 野菜の株が連なる畝の上を何本もの針金が通り、雑草だけを抜き取る。野菜も抜けそうだが、そのまま残る。野菜より根が細く浅いため、雑草だけを狙い撃ちできる。野菜の葉や茎は針金の間をすり抜け、傷つかない。100メートル当たり2時間かかっていた作業が1分で済む。

 古野さんは2016年に除草技術「ホウキング」を考案し、この技術の改良版であるホウキング2をこのほど編み出した。

 除草すきは当初、市販の金属製の熊手をつなぎ合わせ、歯の本数や間隔を調整して使っていた。ホウキング2では、熊手から切り取った歯(ばね鋼の針金)と木材を使って作る。角材に六つほど穴を開けて針金を通し、V字型のくぎで留める。これを四つほどちょうねじで軸板に固定する。小型化・軽量化し、費用は従来の3分の1ほどに収めた。

 ちょうねじで固定した部分を軸に、それぞれの角材の角度を自在に変えられるようになった。針金が土に当たる位置や角度を調整できるため、雑草の取り残しが減り、除草効率が高まる。土に深く刺さらないよう針金の角度を工夫すれば、育ち切っていない超初期の作物も抜けずに残ることが新たに分かった。

 古野さんの農場で研修している宮崎陽太郎さん(19)は「作物の生育初期の株間除草はこれまで、手作業でなければならず、大変だった。ホウキング2では簡単に済む。体力的に楽になり、他の農作業にも手が回るようになった」と実感を込める。

 古野さんは「土の中にある、まだ見えない小さな雑草を取ることができる。この時期に雑草に対して先制攻撃をすれば、その後の管理が楽になる」と説明。作物の生育初期にこの手法を試す場合は、除草すきをやや浮かせ、ゆっくり引くのがこつという。今後、除草すきをさらに小型のブラシ状にするなど、改良を重ねていく考えだ。


 


動画が正しい表示でご覧になれない場合は下記をクリックしてください。
https://www.youtube.com/watch?v=5xg7gVXt5ig

おすすめ記事

動画ニュースの新着記事

検索

e農サーチ e農サーチとは