対米FTAずしり 韓国で自給率急落 牛肉14ポイント、果実5ポイント 発効7年 輸入増が直撃

 米国との自由貿易協定(FTA)を締結して7年が過ぎた韓国で、牛肉と果実の食料自給率(重量ベース)が下落している。輸入農産物が急増しているためだ。自給率は2018年で牛肉が36%と5年で14ポイント減少、果実は17年が75%と7年で5ポイント減った。韓国農村経済研究院がまとめた「韓米FTA発効7年、農食品貿易変化」で明らかになった。

 米韓FTAは今年3月で発効から7年を超えた。同研究院の報告によると、米国産畜産物(牛肉、豚肉、鶏肉、乳製品)の18年の輸入量は前年比20%増の59万2000トン。米韓FTA発効前の平年値(07~11年)に比べ84%増で、輸入総量に占める米国産の割合も高まっている。

 特に、牛肉の輸入増が目立つ。18年の輸入量は、前年比18%増の22万4000トンと、発効前の平年値に比べ2・6倍にも増加。その影響で、牛肉輸入量全体も41万6000トンと過去最高を更新した。

 低価格の米国産牛肉などの増加により、1人当たりの消費量は13年の10・3キロから18年の12・6キロと増えた。しかし、牛肉自給率は36%に下落した。

 果実も同様の傾向だ。米国産果実の輸入量は18年、前年比2%増の24万7000トン。米韓FTA発効前の平年値に比べ65%増えた。ブドウは4倍以上、チェリーは2・8倍、レモンも2倍弱、オレンジは4割増となった。果実自給率は、10年の80%から17年の75%に低下した。

 果実の中で、輸入増の影響を最も大きく受けているのがブドウ。栽培面積は、10年の1万7600ヘクタールから18年の1万2800ヘクタールと27%減少。生産量は、同25万7000トンから16万2000トンと37%も減った。

 ソウル大学の任廷彬教授は「自給率低下に歯止めをかけるためには、国産、地場産の価値を見直すローカルフード運動を急ぐことが重要だ」と指摘する。
 

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