きょうは米産地にとって注目の一日となるだろう

 きょうは米産地にとって注目の一日となるだろう。天皇御一代に1度の最高の重儀「大嘗(だいじょう)祭」に供する米を作る「斎田」の場所を決める「斎田点定の儀」が行われる▼どうやって決めるのか。全ては東京・小笠原産の亀の甲羅にかかっている。「亀卜(きぼく)」といい、極限まで薄くした甲羅を宮中で焼き、甲羅に表れたひびの形状によって斎田を設ける都道府県を決める。ひびをどう読み取るかは秘伝の技で、東西から「悠紀(ゆき)田」「主基田」がそれぞれ選ばれる。田の所有者は「大田主」と呼ばれ、全国の米農家の代表として稲の育成から収穫、献納など重大な役割を担う▼かつての大田主はどんな心境だったのだろう。1990年の平成の大嘗祭で、悠紀田の大田主を務めた秋田県五城目町の伊藤容一郎さんは「突然の出来事で無我夢中だった。感激より畏れ多かった」と振り返る▼大嘗祭は11月22、23日で話が来たのは8月23日。土が良く、儀式をするため近くに清らかな川があることなどから選ばれた。台風接近などで気をもんだが、「当時デビューして間もない『あきたこまち』を献納できてよかった」と話す▼稲とは「命の根」を指すという。国家安寧や五穀豊穣(ほうじょう)とともに、大嘗祭を通して命の根を育むこの国の農業にも光が当たってほしい。 
 

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