4月、貿易協定発効2年目 牛・豚肉輸入が急増

 4月の食肉輸入量が急増したことが、30日発表の財務省の貿易統計で分かった。牛肉は前年同月8%増の6万7000トン、豚肉は23%増の9万8000トンで、単月ではともに過去10年で最多水準となった。環太平洋連携協定(TPP)と、欧州連合(EU)との経済連携協定(EPA)が、4月に発効2年目で関税が下がり、業者の調達意欲が高かった。3月の買い控えの反動も出た。果実は、ブドウが9096トンで、単月で前月に続き過去最高。輸入農畜産物が攻勢を強めている。
 

ブドウ単月最多更新


 牛肉輸入量は8%増の6万7268トン。品別では、冷凍が12%増の4万1408トン、冷蔵が3%増の2万5860トンだった。単月では、2013年7月(6万9000トン)以降で最多だった。同時期は、牛海綿状脳症(BSE)対策の見直しで米国産などの牛肉輸入の規制が緩和され、急増した。

 TPP発効2年目の関税は、1年目に比べ冷蔵が0・9ポイント、冷凍が0・3ポイント下がり、ともに26・6%となった。発効したオーストラリア、カナダ、ニュージーランド、メキシコの4カ国からは計4万192トンで16%増えた。

 オーストラリア産が7%増の3万1726トン。前月まで買い控えていた反動で増えた。その他3カ国はTPP発効以降4カ月連続で前年超え。カナダ産とニュージーランド産は、ともに49%と急増し、メキシコ産は3倍となった。米国産は1%減の2万6959トン。

 豚肉は23%増の9万8316トンとなり、過去10年間で最多水準だった。EU産が47%増の4万4010トンと急増した。EPA発効2年目の従価税は1年目に比べ0・2ポイント下がり2%。「3月の通関を控え、関税削減で有利となる4月に買いを強めた」(輸入業者)という。

 農水省は食肉の輸入増加は「近年の国内消費の伸びが影響している」として、「TPPや日欧EPAを契機に輸入が増えたかどうかを判断することは難しい」(食肉鶏卵課)と説明する。

 農畜産業振興機構によると、全国の国産交雑種(F1)牛肉の4月の小売り価格はバラが100グラム566円で、前年同月を6%下回った。一方、モモは3%高の602円となっている。

 ブドウは、TPP発効で3~10月の季節関税(チリ4・3%、オーストラリア9・3%)がなくなったことで増えた。チリ産は72%増の4067トンで大きく増えた。オーストラリア産は6%増の5028トン。

 東京都内の輸入業者は「チリ産だけで前年より5、6割増やしている。出回りが多い種無しのブドウに加え、価格の安い種ありの輸入量も4割増やした」と説明する。 
 

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