[ここに技あり] 挿し芽 省力にくぎ付きトレー 群馬県伊勢崎市 清田尚子さん

「穴あきくんマークⅡ」で1度に200個の穴を開ける清田さん(群馬県伊勢崎市で)

押すだけ装置で200穴


 群馬県伊勢崎市にある松原園芸のパートの清田尚子さん(51)は、挿し芽を挿すための穴を楽に開ける「穴あきくんマークⅡ」を開発した。セルトレーにくぎを刺し、その上からトレーを重ね、くぎを固定した装置。土を入れたトレーの上に装置を押し付けることで穴が開く。土が入っているトレーと同規格のトレーを装置に使うことで、穴を開けたい土の部分にくぎが正確に食い込み、瞬時に200個の穴が開く。挿し芽作業は3分の2に短縮したという。

 松原園芸は花壇苗や鉢花の生産・育種しており、ピーク時には1日に約8000本の挿し芽を行う。そのため、効率的に作業を行うことが大きなテーマだ。中でも手間だったのが、トレーに入っている土に挿し芽用の穴を開ける作業。以前は土が入ったトレーにつまようじで一カ所ずつ穴を開ける必要があった。

 「なんとか効率的に作業はできないものか」と考えた同園を営む松原紀嘉さん(37)は使用済みのトレーとくぎを組み合わせて、穴を開ける装置を自作した。

 だが、装置はくぎの固定が不十分だったため、土を入れたトレーに押し付けると正確に穴を開けることができなかった。そこで松原さんが白羽の矢を立てたのが、手先が器用で、身近にあるもので道具作りが得意な清田さんだった。

 「作業中に不自由なことがあると感じたら何か工夫できる点はないかといつも考えてしまう」と話す清田さん。試行錯誤を経て改良した装置は、複数枚重ねたトレーの重さを利用して、くぎを固定することで、問題を解決した。

 作り方はこうだ。セルトレーの底の穴に向かって上からくぎを刺す。くぎを刺した上から、同じ規格のトレーを6枚重ねる。トレーの重みでくぎが固定したのを確認したら、ガムテープで重ねたトレーの横や上部を固定して完成だ。

 ポイントはくぎの長さが同一の規格のものを使用すること。こうすることで、装置が土に刺さる瞬間に均一に力が入り、穴が正確に開く。

 清田さんは「仕事がスムーズになるアイデアが形になったらうれしい。これからも楽しく農作業できるものを作りたい」と発明への意欲が止まらない。



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