ベトナムの米粉麺フォー自前で製麺 インディカ種生産拡大を後押し 福井市の農業法人

構想から3年がかりで完成した国産初のフォー製麺機と伊藤代表(福井市で)

高性能機 独自に開発


 福井市の農業法人アジチファームは、大阪府八尾市の製麺機メーカー・日本麺機と共同でフォー(ベトナムの米粉麺)の製麺機を開発した。これまでベトナム製の製麺機を使っていたが、作業性が悪く故障しやすいため、「誰もが扱える機械を作れないか」と構想から3年がかりで完成にこぎ着けた。同ファームによると、国産のフォーの製麺機は日本初という。

 ベトナムでの勤務経験がある同ファームの伊藤武範代表がフォーに可能性を感じ、2017年から市内で原料の長粒種(インディカ米)の生産を始めた。現在は約15ヘクタールで栽培する。運営する農家食堂でフォーを使った料理を販売したところ、店の売り上げの多くをフォー関連メニューで占めるほどの人気を獲得した。

 機械は横2・2メートル、高さ1・5メートル、幅0・8メートル。ダイヤル一つで麺の厚さ、幅、長さを調整でき、ほぼ全自動で麺が作れる。蒸気で麺を加工する機能が備わるため、つるつるとした本場の食感を再現できる。

 製造ロスも少なく、1食分(150グラム)の小売価格は従来の3分の1の約100円に抑えられるという。1台輸入するのに輸送コストを含め約3000万円かかるが、「1台1000万円を切る値段にしたい」(伊藤代表)と話す。既に発売を開始し、首都圏の飲食店からの問い合わせがあるという。

 この機械を使えば、中華料理やイタリア料理に合う米粉麺も作れる。同社は全国の約10地域に長粒種の栽培を呼び掛けており、5年後には500ヘクタールに拡大したい考えだ。

 伊藤代表は「ベトナムの留学生や技能実習生が急激に増えている。東京五輪・パラリンピックなども控え、米粉麺の需要はますます増える可能性がある。米粉の積極的な活用で国産米の消費拡大につなげたい」と話す。 
 

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