豚コレラで農水省検討 10キロ圏から防護柵設置

 農水省は豚コレラ感染拡大の要因であるイノシシ対策で、新たに農場を囲む防護柵の設置などを支援する方向で検討に入った。飼養豚へのワクチン接種は現時点で実行せず、飼養衛生管理基準を徹底する方針。他の疾病対策も視野に入れ、農場の管理強化を後押しする。ウイルスに感染した野生イノシシが見付かった場所の近隣地域から、優先的に対応する見通しだ。

 同省は、飼養豚へのワクチン接種を巡り、発症がなくなるなどのメリットがある一方、接種豚と野外で感染した豚が区別できなくなるため、移動制限が必要になるなどのデメリットがあることを問題視する。現段階では飼養衛生管理基準に基づき、ウイルスの侵入防止対策を徹底する方針を継続する考えだ。

 発生農場周辺では、感染イノシシが発見される事例が相次ぐ。同省は、イノシシを通じ、人や小動物がウイルスを養豚場に持ち込む可能性が高いとみる。このため飼養衛生管理基準を徹底する一環で、農場を囲う防護柵の設置の支援などを検討する。イノシシが農場に近付けないようにし、感染リスクを引き下げる。

 農場防護柵の設置を含め、イノシシ対策を講じる対象地域は、イノシシの発生状況などを踏まえて4種類に分ける方向。このうち、対策を最優先するのは、感染イノシシが見付かった地点から半径10キロ圏内にする案が浮上している。

 防護柵設置は、アジアで猛威を振るうアフリカ豚コレラなどの対策としても位置付け、広い範囲で推進する方針だ。

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