携行缶 駄目なの? ガソリンスタンド給油 「お断り」に農家「困った」 京アニ余波相次ぐ自粛
2019年08月16日
ガソリン携行缶で四輪バギーに給油する橋本さん。最寄りのガソリンスタンドで給油を断られた(千葉県白井市で)
携行缶での給油を断るちらし。今月末で終了することを伝える内容のものもある(写真の一部を加工しています)
7月18日に京都市で発生した京都アニメーション(京アニ)放火殺人事件から間もなく1カ月。携行缶に入れたガソリンが放火に使われたことを受け、農家にも思わぬ余波が広がっている。薬剤噴霧に使うスピードスプレヤー(SS)や刈り払い機などを使う農家らが、ガソリンスタンド(GS)での携行缶給油を断られる事例が発生している。農家らは、携行缶での給油が生活に欠かせない人への配慮を求めている。(木村泰之)
総務省消防庁の通知でガソリンの携行缶などの容器への販売は、1事業所で1日200リットル未満とされている。京アニ事件以降、同庁は全国の消防本部などに携行缶での購入者に対し身分証の確認と使用目的、販売記録の作成を求める通知を出した。加えて、消防法を運用するための「危険物の規制に関する規則」で、危険物を扱う資格を持たない人が携行缶で販売することは認められていない。
しかし、資格を持つ従業員がいるにもかかわらず、自主的に規制をするGSが出てきた。今月末で給油を中止するちらしを客に示すGSも相次ぎ、農家らが対応に追われている。販売を中止する大手元売りブランドのガソリンを販売する会社は「事件後、GSが携行缶給油を利用する客の個人情報管理を求める社内ルールを設けた。対応できないGSでの携行缶給油は中止した」と説明する。
千葉県白井市で「幸水」や「豊水」など7品種の梨を生産する橋本哲弥さん(39)は、園地から徒歩で行ける距離にあるセルフGSを利用していた。SSや動力噴霧機などの動力源として、月に40リットルほどを購入し保管していた。
これまでは従業員に給油してもらっていたが、同じ従業員から携行缶での給油ができないと断られた。京アニ事件を機にGSを運営する会社から出された指示だという。橋本さんは、市内の若手農家でつくるグループに呼び掛け、携行缶給油が可能なGSの情報を共有した。橋本さんは携行缶を車に積み、約2キロ離れたGSまで通っている。
橋本さんは「社会的影響の大きさは分かるが、極めてまれな危険な事例に過敏に反応されては、本当に使いたい人が使えなくなる」と嘆く。
携行缶給油を自粛するGSが地域内で相次ぎ、携行缶給油を求める客が1軒のGSに集まり、指定数量を超えたために給油を断られるケースも発生している。
農家などの利用者からGSに苦情が寄せられていることを受け、総務省消防庁は今月7日、地域の消防本部やGS運営会社などに通知を出した。各給油所が容器に販売する量の基準を原則1日200リットル未満と据え置く一方、危険物を扱える従業員が給油し、給油設備の安全装置を完備していれば、200リットル以上の販売を認める内容だ。
同庁は「携行缶給油を求める人に供給されないことは国民生活への負担になりかねない。引き続き安全対策を呼び掛けたい」(危険物保安室)と話した。
JA―SSを運営するJA全農は「法令や消防庁などからの指示順守は徹底する。組合員だけでなく地域住民のために店頭での携行缶給油を続け、JA―SSの役割を果たしたい」(総合エネルギー部)と話す。
総務省消防庁の通知でガソリンの携行缶などの容器への販売は、1事業所で1日200リットル未満とされている。京アニ事件以降、同庁は全国の消防本部などに携行缶での購入者に対し身分証の確認と使用目的、販売記録の作成を求める通知を出した。加えて、消防法を運用するための「危険物の規制に関する規則」で、危険物を扱う資格を持たない人が携行缶で販売することは認められていない。
しかし、資格を持つ従業員がいるにもかかわらず、自主的に規制をするGSが出てきた。今月末で給油を中止するちらしを客に示すGSも相次ぎ、農家らが対応に追われている。販売を中止する大手元売りブランドのガソリンを販売する会社は「事件後、GSが携行缶給油を利用する客の個人情報管理を求める社内ルールを設けた。対応できないGSでの携行缶給油は中止した」と説明する。
千葉県白井市で「幸水」や「豊水」など7品種の梨を生産する橋本哲弥さん(39)は、園地から徒歩で行ける距離にあるセルフGSを利用していた。SSや動力噴霧機などの動力源として、月に40リットルほどを購入し保管していた。
これまでは従業員に給油してもらっていたが、同じ従業員から携行缶での給油ができないと断られた。京アニ事件を機にGSを運営する会社から出された指示だという。橋本さんは、市内の若手農家でつくるグループに呼び掛け、携行缶給油が可能なGSの情報を共有した。橋本さんは携行缶を車に積み、約2キロ離れたGSまで通っている。
橋本さんは「社会的影響の大きさは分かるが、極めてまれな危険な事例に過敏に反応されては、本当に使いたい人が使えなくなる」と嘆く。
苦情受けて 国が対策も
携行缶給油を自粛するGSが地域内で相次ぎ、携行缶給油を求める客が1軒のGSに集まり、指定数量を超えたために給油を断られるケースも発生している。
農家などの利用者からGSに苦情が寄せられていることを受け、総務省消防庁は今月7日、地域の消防本部やGS運営会社などに通知を出した。各給油所が容器に販売する量の基準を原則1日200リットル未満と据え置く一方、危険物を扱える従業員が給油し、給油設備の安全装置を完備していれば、200リットル以上の販売を認める内容だ。
同庁は「携行缶給油を求める人に供給されないことは国民生活への負担になりかねない。引き続き安全対策を呼び掛けたい」(危険物保安室)と話した。
JA―SSを運営するJA全農は「法令や消防庁などからの指示順守は徹底する。組合員だけでなく地域住民のために店頭での携行缶給油を続け、JA―SSの役割を果たしたい」(総合エネルギー部)と話す。
おすすめ記事
雌雄産み分け 簡便、安価に 新手法 牛、豚で成功 広島大と大分県
広島大学と大分県農林水産研究指導センター畜産研究部は、簡単で安価な雌雄産み分け方法の開発に成功したと発表した。ほとんどの哺乳類に使え、同じ技術で牛と豚の両方で雌雄産み分けができる。雌雄の精子の仕分けが早く大量にできるため、研究チームは「実用化すれば、畜産業界に簡便で安い新たな雌雄選別が可能となるのではないか」としている。
研究チームは世界で初めて、雌を作るX精子と雄を作るY精子の間で、機能に差があることを実証。これを利用し、X精子とY精子を仕分け、雌雄産み分けにつなげた。
一般のワクチンに使われている免疫性を高める薬品が、X精子のしっぽにだけ特異的に結び付き、精子の泳ぎを抑えることが分かった。ヒトも含め、ほとんどの哺乳類のX精子は同じ反応を見せる。樹脂製の試験管に入れた精液にこの薬品を混ぜると、X精子は沈み、Y精子はそのまま泳ぎ続けて精液の上に集まる。これを利用してXとYを仕分けた。
牛の凍結精液を融解して培養、薬品を混ぜてX精子の精液とY精子の精液を分離した。Y精子の精液で雄が生まれる体外受精卵を作り、受精卵移植をしたところ、狙い通り雄子牛が生まれた。
豚でも同じ手法で精液を雌雄に分離。Y精子の液状精液で人工授精をしたところ、11頭の産子のうち雄が8頭生まれた。70%以上の確率で狙った性が生まれれば実用的と考えている。
現在、牛で普及してきた性選別精液は、精子の比重で雌雄を分ける。米国製の専用機械を使い、ライセンス契約が必要。処理時間がかかるため、精子数が多い豚では雌雄の仕分けができない。
開発した技術は、大量に短時間に精液の仕分けができる。X精子と反応させる薬品は一般のワクチンに利用される安価な物質。牛の凍結精液なら30分、豚の液状精液だと2時間ほど反応させると仕分けられる。
研究チームは当面、牛では人工授精より体外受精卵の生産に利用していく考え。特別な機械や米国のライセンスを持たずに雌雄別の受精卵が生産できる。民間の人工授精所や県での利用を想定する。
豚では液状精液での利用を考えている。狙った性別の豚が生産しやすいため、種豚生産が効率的になる。また快適性に配慮した家畜の飼養管理(アニマルウェルフェア)の観点から去勢がしにくくなっているため、肉豚生産を雌に特化すれば対応できるという。
研究内容は13日付(現地時間)の米国科学誌「プロス」に掲載された。
2019年08月14日
新たな協同の胎動 デジタル経済対応急げ
GAFA(ガーファ)に対抗する動きが協同組合の中から起ころうとしている。「プラットフォーム型協同組合主義」と呼ばれるものだ。進化する協同組合の最先端の動向を注視するとともに、まずJA組合員や役職員のインターネットへのリテラシー(知識や利用する能力)を高めなければならない。
GAFAとは、米国のグーグル、アップル、フェースブック、アマゾンの4社を指す。情報技術を駆使して世界中から膨大な利益を上げ、世界時価総額ランキングの上位を占める。いずれも、商品の購入、情報収集、コミュニケーションを行うためのインターネット基盤を提供する「プラットフォーム・ビジネス」の雄である。
この4社は確かに現代人の仕事や暮らしを便利にする一方で、利用者から「何を購入したか」「何に興味があるか」といった個人情報を蓄積し、「ビッグデータ」として活用する。近年は個人情報の流出や情報の占有、既存商店の廃業や市場の支配、さらには法人税逃れなどが問題視され、各国政府が規制の検討に入っている。
世界の協同組合も欧米を中心にプラットフォーム・ビジネスと向かい合う動きが始まっている。協同組合は組合員の望みを基に事業を興し、組合員が利用する点に特徴がある。インターネット経済社会が広く浸透した今、プラットフォームビジネスの協同組合化を通じて、巨大企業による利益の寡占化に対抗し、利用者に利益還元するべきだの考えには今日性がある。これが「プラットフォーム協同組合主義」と呼ばれる動きである。
2017年の国際協同組合同盟(ICA)クアラルンプール総会では、米国や英国の呼び掛けで、プラットフォームを協同組合方式で所有する動きを支援する決議が行われた。米国では、「ツイッター」を利用者による協同組合で所有しようという動きが起こっている。
日本でも世界の潮流に呼応し、新しい動きが出るか注目される。こうした今日的な挑戦を前に、JAグループはどう対処すべきか。「インターネットは不得手なので」と傍観するのは、望ましい態度ではあるまい。まずは、スマートフォンやタブレットなどの機器やサービスに関するグループ内の知識と利用能力を高めることが出発点だ。特に役職員に求められる。
JA組合員は高齢者が多いからネットは使えないというのは、やらない口実にすぎない。仮に現在の高齢者がそうだったとしても、未来の高齢者はスマホもインターネット交流サイト(SNS)も使いこなすと考えた方がよい。組合員との日頃のコミュニケーション不足に悩むJAは多いが、なおのことSNSなどを使った交流の仕組みに力を入れるべきだ。
各地で少しずつ増えているが、スマホ教室などを組合員教育に積極的に取り入れるべきである。ニーズは多いはずだ。
2019年08月10日
機能性弁当 脂肪減も 農水省職員がチャレンジ
農水省は13日、農研機構が開発した機能性弁当「NARO Style弁当」を同省職員が一定期間食べて、体重などを測定する「12週間チャレンジ」の結果を明らかにした。参加した15人中、9人は体脂肪率が低下。健康づくりや意識の向上に結び付いた。……
2019年08月14日
「乳和食」本 世界2位に ホエーだし提案 グルマン世界料理本大賞
JA健康寿命100歳プロジェクトで推進している乳和食のレシピ本が、世界的な料理本コンテストである「グルマン世界料理本大賞」の2019年「ミルク&チーズ部門」で2位を獲得した。アジア地域で出版されたレシピ本が、同部門で3位以内に入るのは今回が初めて。
受賞したのは『やさしい、おいしい はじめよう乳和食』(日本実業出版社)。乳和食を開発する、料理家で管理栄養士の小山浩子さんが執筆した。豆ご飯、豚かつ、肉じゃが、だし巻き卵など、日々の和食に牛乳を使うことを提案する。
同大賞は「料理本のアカデミー賞」と呼ばれ、1995年に始まった唯一の世界的な料理本のコンテストだ。応募総数は1万冊を超える。
受賞理由について小山さんは「ホエー(乳清)をだしにして活用する乳和食が、欧米の食文化とは異なる牛乳の使い方で驚きがあったのではないか」と説明する。
小山さんは各地のJAを回り、乳和食教室を開いている。「受賞をきっかけに乳和食への関心を一層高め、日本中に広めて多くの人の健康づくりにつなげたい」と意気込む。
JA全中は「世界で乳和食の価値が認められ、うれしい。この受賞を契機に、乳和食とプロジェクトの取り組みが、JAグループ内外にさらに広がるよう今後も積極的に推進していきたい」(くらし・高齢者対策課)と話す。
2019年08月12日
カメムシ防除へ ドローン部隊 JAみやぎ登米
宮城県のJAみやぎ登米は、管内の水田約380ヘクタールで、農業用ドローン(小型無人飛行機)20機を使ったカメムシ防除を展開中だ。JAと住友商事、住友商事東北と2018年に締結した先端農業技術に関する「戦略的パートナーシップ」に基づいた取り組み。9日、登米市豊里町鴇波地区で水田の作業受託を請け負う農業生産法人ときなみファームが同地区の水田約100ヘクタールで、10機のドローンで防除作業をした。……
2019年08月10日
経済の新着記事
日米貿易協定 21日から閣僚協議 9月合意へ交渉加速
日米両政府は14日(日本時間15日)、米ワシントンで貿易協定交渉の事務レベル協議の2日間の日程を終えた。両国間の焦点である農産品の重要品目や自動車なども含めて議論が進展。関税優遇の条件を定める「原産地規則」の議論も始めた。21日からは米国で閣僚級協議を開く予定。並行して事務レベルでも協議しながら詰めの調整を続ける。両政府は9月の合意を目指し、交渉を加速する構えだ。
事務レベル協議は内閣官房の他、農水、経済産業両省の幹部らが出席。焦点となる牛肉や自動車なども議論したもようだ。14日の協議後に会見した内閣官房の渋谷和久政策調整統括官は「議論がかみ合ってきた」と一定の進展があったとの認識を示した。一方、「気を許さないところがある」と今後の協議次第で停滞する可能性もにじませた。
農産品では、関税率や輸入枠の他、環太平洋連携協定(TPP)加盟国全体に設けた「ワイド枠」や、牛肉などのセーフガード(緊急輸入制限措置)の発動水準などが焦点。個別品目での攻防が激しくなる見込みだ。
21日からの閣僚級協議に臨む茂木敏充経済再生担当相は、15日の閣議後会見で「残された課題について、できるだけ両者の意見を埋める協議を進めたい」と述べた。閣僚級協議は22日も開く予定。
今回の事務レベル協議で議論が始まった原産地規則は、関税削減などの優遇を受けるための原料や部品の調達基準を定めたもの。関税率などとセットで交渉の焦点となる。トランプ米政権は、北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉で米国産の自動車部品が多く使われるよう原産地規則を厳格化するなど、強いこだわりをみせる項目だ。
日米は、9月に米ニューヨークで開かれる国連総会に合わせた首脳会談で一定の合意を示したい考え。今月24日からフランスで開かれる先進7カ国首脳会議(G7サミット)でも首脳会談で合意への道筋を議論する可能性がある。
2019年08月16日
林業 新規就業者 横ばい 人材呼び込み課題に 7年連続
林業の新規就業者数が2011年度以降、7年連続で3000人台にとどまっていることが、林野庁の調べで分かった。同庁の「緑の雇用」事業で毎年1000人前後を確保しているが、全体の底上げには結び付いていない状態。農業同様、他産業との競争の激しさが影響しており、新たな人材をどう呼び込むかが課題となっている。……
2019年08月16日
携行缶 駄目なの? ガソリンスタンド給油 「お断り」に農家「困った」 京アニ余波相次ぐ自粛
7月18日に京都市で発生した京都アニメーション(京アニ)放火殺人事件から間もなく1カ月。携行缶に入れたガソリンが放火に使われたことを受け、農家にも思わぬ余波が広がっている。薬剤噴霧に使うスピードスプレヤー(SS)や刈り払い機などを使う農家らが、ガソリンスタンド(GS)での携行缶給油を断られる事例が発生している。農家らは、携行缶での給油が生活に欠かせない人への配慮を求めている。(木村泰之)
総務省消防庁の通知でガソリンの携行缶などの容器への販売は、1事業所で1日200リットル未満とされている。京アニ事件以降、同庁は全国の消防本部などに携行缶での購入者に対し身分証の確認と使用目的、販売記録の作成を求める通知を出した。加えて、消防法を運用するための「危険物の規制に関する規則」で、危険物を扱う資格を持たない人が携行缶で販売することは認められていない。
しかし、資格を持つ従業員がいるにもかかわらず、自主的に規制をするGSが出てきた。今月末で給油を中止するちらしを客に示すGSも相次ぎ、農家らが対応に追われている。販売を中止する大手元売りブランドのガソリンを販売する会社は「事件後、GSが携行缶給油を利用する客の個人情報管理を求める社内ルールを設けた。対応できないGSでの携行缶給油は中止した」と説明する。
千葉県白井市で「幸水」や「豊水」など7品種の梨を生産する橋本哲弥さん(39)は、園地から徒歩で行ける距離にあるセルフGSを利用していた。SSや動力噴霧機などの動力源として、月に40リットルほどを購入し保管していた。
これまでは従業員に給油してもらっていたが、同じ従業員から携行缶での給油ができないと断られた。京アニ事件を機にGSを運営する会社から出された指示だという。橋本さんは、市内の若手農家でつくるグループに呼び掛け、携行缶給油が可能なGSの情報を共有した。橋本さんは携行缶を車に積み、約2キロ離れたGSまで通っている。
橋本さんは「社会的影響の大きさは分かるが、極めてまれな危険な事例に過敏に反応されては、本当に使いたい人が使えなくなる」と嘆く。
苦情受けて 国が対策も
携行缶給油を自粛するGSが地域内で相次ぎ、携行缶給油を求める客が1軒のGSに集まり、指定数量を超えたために給油を断られるケースも発生している。
農家などの利用者からGSに苦情が寄せられていることを受け、総務省消防庁は今月7日、地域の消防本部やGS運営会社などに通知を出した。各給油所が容器に販売する量の基準を原則1日200リットル未満と据え置く一方、危険物を扱える従業員が給油し、給油設備の安全装置を完備していれば、200リットル以上の販売を認める内容だ。
同庁は「携行缶給油を求める人に供給されないことは国民生活への負担になりかねない。引き続き安全対策を呼び掛けたい」(危険物保安室)と話した。
JA―SSを運営するJA全農は「法令や消防庁などからの指示順守は徹底する。組合員だけでなく地域住民のために店頭での携行缶給油を続け、JA―SSの役割を果たしたい」(総合エネルギー部)と話す。
2019年08月16日
19年産 早期米商戦が本番 100円小幅上げ 宮崎コシ
2019年産の早期米商戦が本格化している。主力となる宮崎「コシヒカリ」の店頭価格は、仕入価格の上昇分が転嫁され、前年産より精米5キロ当たり100円高の小幅上げの設定が中心だ。ただ、売れ行きの落ち込みを警戒し、前年産から売価を据え置く店舗もある。後続の一般米の販売もにらみ、19年産価格の居どころを探る展開となっている。……
2019年08月16日
有機野菜「購入したい」3割 サラダクラブ調査 安全、鮮度求める
有機野菜を購入したいと考える人の割合が男女共に3割に上ることが、カット野菜販売を手掛けるサラダクラブの調査で分かった。特に20~30代の男女を中心に購入意向が強かった。食に対する安全や安心、満足感から購入をしたいという声がある一方で、価格の高さや認知度の低さなど販売面での課題も明らかになった。
調査は今年2月末~3月初旬、全国の20~69歳の男女2060人を対象にインターネットによるアンケート方式で行った。
有機野菜を「購入したい」「やや購入したい」と答えたのは全体で29%。男性(26%)より女性(31%)の購入意向が強かった。性別・年代別でみると、20代、30代の女性の3割以上が購入したいと答えた。最も購入意向が強かったのは20代男性で35%だった。「安全・安心であり、鮮度が良い感じがする」(20代女性)などの意見があった。同社は「若い世代は食に対して付加価値を求める傾向が強い」と分析する。
一方、「どちらともいえない」「購入したくない」を選んだ理由では「定義があいまいな上、コストが高い」(30代男性)との声があり、同社は「メリットが十分に伝わっていない」とみる。
購入経験の有無についても尋ねた。購入したことがあると答えたのは全体で40%。50代以上の女性では半数以上が購入経験があると答えた。購入意向の強い若年層の購入経験は全体を下回っており、同社は「販売チャンネルを増やすことが必要」と指摘する。
購入したい商品のカテゴリーの中では野菜(42%)が最も多く、次いでサラダ(22%)、フルーツ(21%)だった。
2019年08月16日
日米交渉事務級協議が再開 重要品目 ヤマ場へ
日米両政府は13日(日本時間14日)、貿易協定交渉の事務レベル協議を米ワシントンで再開した。来週にも開かれる見通しの閣僚級協議を前に、14日までの2日間、農産品の重要品目や自動車などで突っ込んだ議論を進める。下旬には日米首脳会談がセットされる可能性もあり、9月までに一定の合意を目指す日米にとって交渉のヤマ場を迎える。
事務レベル協議には交渉を指揮する内閣官房や農水、経済産業両省の幹部らが出席。牛肉など農産品の重要品目や、米国が市場開放に慎重姿勢を示す自動車・同部品を軸に、初日は約3時間協議を進めた。
茂木敏充経済再生担当相は1、2日の閣僚級協議後の会見で、米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表が工業製品の市場開放で歩み寄りをみせたことを表明。協議が大きく前進しているとの認識を重ねて示した。
ただ、実際には「認識の隔たりはまだ大きい」(政府関係者)状況で、合意に向けた調整は難航する見通しだ。米国は環太平洋連携協定(TPP)水準を念頭に、農産品の早期市場開放を求めるが、それに見合った工業製品の市場開放に応じるかは不透明だ。
米国は農産品の輸入枠の設定を求めているが、TPP加盟国全体で共有する「ワイド枠」との関係が焦点となる。TPPワイド枠は米国を含む数量のままで、日米協定で枠を新設すればTPP11を見直さない限り、TPP水準を超える。
茂木、ライトハイザー両氏は今回の事務レベル協議を踏まえ、来週にも再度協議する見通しだ。安倍晋三首相とトランプ米大統領は、24~26日にフランス・ビアリッツで開かれる先進7カ国首脳会議(G7サミット)に合わせて会談し、議論する可能性がある。日米は、9月に米ニューヨークで開かれる国連総会に合わせ、首脳会談で一定の合意を示すことで一致している。G7サミットでの首脳会談が実現すれば、9月合意の道筋となる成果を発表する可能性がある。
2019年08月15日
牛マルキン6月販売分 肉専 発動は5道県
農畜産業振興機構は、肉用牛肥育経営安定交付金制度(牛マルキン)の6月販売分の単価(1頭当たり、確定値)を公表した。肉専用種の地域算定では、5道県で発動した。5月より6県減った。枝肉価格の上昇などが要因。……
2019年08月15日
機能性弁当 脂肪減も 農水省職員がチャレンジ
農水省は13日、農研機構が開発した機能性弁当「NARO Style弁当」を同省職員が一定期間食べて、体重などを測定する「12週間チャレンジ」の結果を明らかにした。参加した15人中、9人は体脂肪率が低下。健康づくりや意識の向上に結び付いた。……
2019年08月14日
「乳和食」本 世界2位に ホエーだし提案 グルマン世界料理本大賞
JA健康寿命100歳プロジェクトで推進している乳和食のレシピ本が、世界的な料理本コンテストである「グルマン世界料理本大賞」の2019年「ミルク&チーズ部門」で2位を獲得した。アジア地域で出版されたレシピ本が、同部門で3位以内に入るのは今回が初めて。
受賞したのは『やさしい、おいしい はじめよう乳和食』(日本実業出版社)。乳和食を開発する、料理家で管理栄養士の小山浩子さんが執筆した。豆ご飯、豚かつ、肉じゃが、だし巻き卵など、日々の和食に牛乳を使うことを提案する。
同大賞は「料理本のアカデミー賞」と呼ばれ、1995年に始まった唯一の世界的な料理本のコンテストだ。応募総数は1万冊を超える。
受賞理由について小山さんは「ホエー(乳清)をだしにして活用する乳和食が、欧米の食文化とは異なる牛乳の使い方で驚きがあったのではないか」と説明する。
小山さんは各地のJAを回り、乳和食教室を開いている。「受賞をきっかけに乳和食への関心を一層高め、日本中に広めて多くの人の健康づくりにつなげたい」と意気込む。
JA全中は「世界で乳和食の価値が認められ、うれしい。この受賞を契機に、乳和食とプロジェクトの取り組みが、JAグループ内外にさらに広がるよう今後も積極的に推進していきたい」(くらし・高齢者対策課)と話す。
2019年08月12日
植物性ミルク 欧米席巻 エン麦、大豆原料 価格は牛乳の2倍超も 消費好調
欧米では、エン麦や大豆などで作る飲料「植物性ミルク」が人気を集めている。消費者の健康志向や環境配慮が背景にある。現地の調査会社の報告から実態を追った。
米国で植物性ミルクを推進するNPOグッド・フード・インスティテュート(GFI=ワシントン)によると、全世帯の37%に当たる約4600万世帯が植物性ミルクを購入している。2018年度の購入総額は18億5800万ドル(約1977億円)と、前年度比で5・6%増えた。GFIは「植物性ミルクは、乳飲料売り上げの13%を占める」という。
需要増加の背景には健康志向がある。植物性ミルクの販売価格は、豆乳が1ガロン(約3・79リットル)当たり8・58ドル(約910円)、エン麦ミルクが同10・58ドル(約1130円)だ。いずれも牛乳の2倍以上の値段だ。米国の市場調査企業NPDグループは「健康志向の消費者は価格が高くても植物性ミルクを求める」と指摘する。
英国では「環境配慮」が、植物性ミルクの消費拡大のキーワードとなっている。
ロンドンの市場調査会社ミンテルによると、18年12月~19年2月の3カ月間に植物性ミルクを購入した消費者は、英国人口の23%に当たる1500万人。前年同期比で4ポイント増えた。特に、女性と25歳以下の購入が顕著に増加。同社は「増加するエシカル(倫理的)消費者が、生産時に温室効果ガスの排出量が少ない植物性ミルクを選ぶため」と分析する。
英国の植物性ミルクの売り上げは年間3億ポンド(約388億円)以上。最も売り上げを伸ばしているのはエン麦ミルクで、18年の売上高は3600万ポンド(46億5996万円)と、前年比70%増だった。
2019年08月11日
