19年上半期 鶏卵輸出が拡大 温泉卵需要けん引

 国産殻付き鶏卵の輸出が好調だ。農水省によると、今年1~6月の輸出額が約10億円で、平成(1989年)以降で最も多かった前年の同期を6割上回った。主力の香港などで、スーパー向けの生卵に加え、半熟加工した温泉卵の需要が外食店などで拡大。安全性が高く、賞味期間が長いことなどが、海外の消費者に支持されている。
 
 農水省によると、殻付き鶏卵の1~6月の輸出額は前年同期比56%増の9億8000万円(3862トン)だった。伸び率は前年同期(47%増)より9ポイント拡大した。

 国・地域別では、香港が9億円と最高。「生に近い状態で食べられる衛生面が評価され、現地スーパーで鶏卵売り場が広がっている」と業界関係者は話す。半熟加工した温泉卵も、丼メニューを提供する外食店中心に需要を伸ばした。生卵より賞味期間が4倍以上長く、船便輸送が可能で、コストを抑えられるという。

 18年の1年間(15億円)は輸出の99%を香港に頼っていたが、今年は新興市場へ輸出が広がった。18年1月に台湾向けが再開、同10月には米国向けが解禁となった。シンガポールを含む3カ国・地域への輸出額は計5000万円。全体量からすれば少ないが、シェアは5%と増えた。

 一方で国内生産量は潤沢だ。同省の鶏卵流通統計調査によると18年は263万トンと2年連続で過去最多を更新。今年も前年を上回るペースで増えており、鶏卵価格は異例の安値を付けている。供給先の拡大が求められる中で、産地の輸出機運が高まっている。

おすすめ記事

経済の新着記事

検索

e農サーチ e農サーチとは