日米交渉 閣僚協議1日延長 牛肉、自動車隔たり

 【ワシントン岡信吾】日米両政府は22日(日本時間23日)、貿易協定交渉の閣僚協議を開き、23日(同24日)まで協議を続けることを決めた。閣僚協議が3日目に入るのは過去7回の交渉で初めて。今週末に開催が見込まれる日米首脳会談に向けて、両政府とも交渉に一定のめどを付けたい方針。だが牛肉や自動車など、互いが市場開放を目指す重要品目では依然隔たりが大きく、着地点を探る作業が難航しているとみられる。

 米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表との協議後、茂木敏充経済再生担当相は「相当議論は煮詰まってきた」と交渉の進展を強調。一方で「細かい部分を含めて議論しているので、やはり時間はかかる」と述べ、事務レベル、閣僚でさらに協議を重ねる必要性を指摘した。

 農産品では、米国が市場開放に強い関心を示す牛肉に対し、セーフガード(緊急輸入制限措置)の発動基準数量をどう設定するかが焦点。米国離脱後の環太平洋連携協定(TPP)の発動基準は米国分を含んだ数量のままで、調整しなければTPPを超えることになる。TPP加盟国全体向けの「ワイド枠」を設定した乳製品など33品目も、米国向けに枠を新設するかどうかの攻防が続いている。

 日本が市場開放を目指す自動車・同部品も、「米国のかたくなな姿勢が変わらない」(経済官庁幹部)状況にある。

 米国側の強硬姿勢に、与党は「TPPを超える(市場開放)要求には応じられない。そんな協定は国会を通らない」(自民党農林幹部)と突き放す。野党は「農業分野の一方的な譲歩は絶対に駄目だ。政府は情報を国民に開示し、世論を背景にして米国の要求をはね返すべきだ」(立憲民主党幹部)と訴え、国会審議を要求する構えだ。

 日米は9月下旬に一定の合意を目指しており、日本側は3日目の閣僚協議を「次はないという考えで臨む」(政府関係者)姿勢。だが、米国側が農産品や自動車・同部品で歩み寄りを見せるかは不透明だ。

 24日からフランス・ビアリッツで開かれる先進7カ国首脳会議(G7サミット)に合わせ、安倍晋三首相はトランプ米大統領と会談し、同交渉について話し合う見通しだ。
 

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