コミック風 牛生き生き 漫画家で酪農家 宮田さんが表紙絵 北海道・JAけねべつ広報誌

農作業の合間に創作活動をしている宮田さん(北海道中標津町で)

 海辺でくつろぐサングラス姿の牛、月見の餅をつく牛、ハロウィーンで仮装する牛──。北海道のJAけねべつの広報誌は毎月、季節や行事にちなんだコミカルな乳牛の絵が表紙を飾る。手掛けるのは中標津町の酪農家、宮田雅隆さん(45)。漫画家の経験を生かし、牛を生き生きと描く。目を引く表紙は好評で、読者の幅が広がっている。

 宮田さんは京都府出身。20代前半で漫画家になり、児童向けの漫画やゲームのキャラクターデザインなどに携わってきた。転機は42歳の時。大きな仕事を終え、「新しいことに挑戦する時期だ」と感じた。動物好きで、趣味の写真を撮りに観光牧場を訪れることもあった宮田さん。酪農に目を向け、妻の富紀子さん(38)と北海道に渡った。新規就農者の受け入れに熱心だったJAの管内で研修し、2018年6月に第三者継承で就農した。

 広報誌の表紙は、JA職員の依頼で18年1月から描く。酪農地帯のJAだけに牛が登場する頻度が増えていき、今では牛が主役の絵ばかりだ。宮田さんは「人物や農機よりも、温かみや面白さが表現できる」と話す。

 JAによると、以前の表紙は行事などの写真だったが、他の印刷物と並んでも目を引くイラストを使いたいと考え、宮田さんに声を掛けた。宮田さんが表紙を描くようになってから、投稿コーナーへの応募が増加。読者の広がりを感じているという。

 宮田さんは夫婦で搾乳牛40頭ほどを飼い、後継牛十数頭をJA施設に預ける。牛のストレスが少ない丁寧な管理が目標だ。今はイラストなどの依頼を思うように引き受けられないほど多忙だが、「やりたい酪農が実現できれば絵を描く時間もできるはず」。酪農と創作活動の両立に向け、営農技術を磨いている。

 

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