ご当地おじさんはんこ ペタンと13人 農家、宿、食堂…地域で活躍 北海道

北海道置戸町で栽培するタマネギを確認する奥山さんと、奥山さんの顔を描いたはんこ

「おじさん」の思いや町の特徴を記した冊子とはんこのセット(ミツウマ提供)

学生が発案 魅力や思い 冊子とセット


 北海道内各地で活躍する農家らの顔を描いた「ご当地おじさんハンコ」が誕生した。札幌市立大学の学生がデザインし、各人の思いや住む地域の特色などをまとめた冊子「おじさん図鑑」をセットにして販売する。人口減少が進む地域や住む人の魅力を知ってもらい、交流人口を増やす起爆剤を目指す。(望月悠希)
 

ファン獲得「応援を」


 同大学と長靴などを作るゴム製品メーカーのミツウマ(小樽市)、北海道立総合研究機構(道総研)が開発した。商品開発を学ぶ同大デザイン学部の学生が実習で、「おじさんはかわいい。若い女性に受けるのではないか」と考案。はんこを通じて、地域をPRすることにした。人口3000人前後の町を中心に地元で活躍する「おじさん」を調べ、40~80代の13人を選んだ。

 学生は現地を訪れ、日々の暮らしや町の自慢などの話を取材し、それぞれの思いや町の紹介などをまとめた「おじさん図鑑」を作成。取材の様子は、インターネットの動画で公開中だ。さらに、「イケメン」「優しさ」「モテる」などを学生目線から星の数で評価し、はんこに同封した。

 モデルは冒険家や宿の経営者、食堂店主ら多様。その一人、置戸町で畑作に取り組む奥山忠明さん(67)は、タマネギやテンサイなど23ヘクタールを栽培する生産者だ。JAきたみらい理事も務め、同町で2017年度オープンした「おけと勝山温泉 ゆぅゆ」の理事長として活躍している。「かなり似ていて、びっくりした」と、完成度の高さに驚いたという。「イケメン」が5段階評価の四つ星、「やさしさ」は五つ星の「麗(うるわ)し系」と評価された。はんこは温泉の売店に置き、反響は大きい。「話題が広がって、温泉に来る人が増えればうれしい」と期待する。

 はんこは、「おじさん」が暮らす町の道の駅や勤務先などで販売する。2個セットで1200円(税別)。1個は購入した町の「おじさん」で、もう1個は違う「おじさん」が入っており、他地域への関心を深めてもらおうと工夫を凝らす。

 仲間と一緒に、はんこ作りに携わった同大学大学院1年の上山朝史さん(22)は「取材に行くと、どの人も快く受け入れてくれた。北海道は菓子や食品などが有名だが、その原材料を作っている人たちの重要性が分かった」と話す。

 はんこの製造を担うミツウマは、創業100周年の記念商品として位置付けた。3月の発売開始以降、「推薦したいおじさんがいる」「おばさんはんこを作ってはどうか」などの問い合わせが相次いでいるという。同社工業用品製造部兼総務部の岡田秀敏次長は「これまで北海道から支えてもらったことへの感謝もある。地域おこしにつなげたい」と期待する。

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