イノシシ囲い込み 餌ワクチン 帯状に

 豚コレラの感染拡大を防ぐため、農水省は感染源となる野生イノシシの囲い込み対策に乗り出す。餌に混ぜて与える経口ワクチンを発生地を囲むように帯状に集中的に散布し、未発生地域への感染拡大を防ぐ「経口ワクチンベルト」を作る構想だ。発生県と隣県を含む9県で猟友会と連携、捕獲対策も強化する。

 吉川貴盛農相は、3日の閣議後会見で「野生イノシシの総合的な対策をさらに強化していかなければならない」と強調。5日に豚コレラ防疫対策本部の会合を開き、新たな対策を決定することを明らかにした。

 経口ワクチンの集中散布は、9月下旬から始める方向で調整。これまでは感染が確認された県で、ウイルスの濃度を低めるために散布していた。今後は、これに加えて発生地域を囲うように帯状に集中散布する「経口ワクチンベルト」を設け、域外への感染拡大を食い止める。

 具体的には、愛知、長野、静岡、富山、石川の5県を「東ベルト」、三重、福井、滋賀の3県を「西ベルト」とし、発生地帯を東西から挟み込む案が浮上。特に東には群馬など関東の養豚が盛んな県があるため 、これ以上の感染地域の拡大に歯止めを掛けたい考えだ。

 県ごとに重点捕獲エリアを設定。猟友会と一体で野生イノシシの捕獲対策を展開する。情報通信技術(ICT)を活用したわな導入も支援する。

 飼養衛生管理基準を見直し、農場の防護柵の設置を義務づける方針。柵の設置工事も加速させる。発生県と隣県を含む9県では、感染を防ぐ飼養衛生管理を徹底するため、都道府県が農場ごとにカルテを作成し、国も指導する。
 

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