末は博士か大臣か

 末は博士か大臣か。大臣の椅子は軽くなったとはいえ、国会議員にしてみれば、憧れの金看板に違いない▼その大臣、「3日やったらやめられない」とか。でも看板倒れになることも。第1次安倍政権時には、3カ月で農相が3人変わった。「政治とカネ」の辞任ドミノで農相のお鉢が回ってきた某氏、「ここだけは来ない方がよかった」と本音を。その方もお金の不始末で就任1週間で辞め、「7日天下」となった▼適材適所、任用の難しさは、きょう組閣に臨む安倍首相ならご承知のはず。論功行賞や忖度(そんたく)が優先される「お友達内閣」はもう願い下げだが、骨格は維持されそう。党役員人事も深謀遠慮が渦巻く。田中角栄氏の言を借りるなら「政治家の醍醐味(だいごみ)は総理ではない。幹事長だ」。幹事長は権力の要。政争でなく国家国民に汗する醍醐味ならいいが▼唐の名君太宗と家臣の政治問答を記した『貞観(じょうがん)政要』に、国を治める難しさを説いた下りがある。国家が危機の時、トップは優れた人材を登用し、意見をよく聞く。だが安定政権になればゆるみが生じ、誰も主君をいさめなくなると。指導者は「安きに居(お)りて危うきを思え」と戒める▼まして今は内に憂い、外に患いの種多し。慢心とおごりの「なんでも官邸団」が続けば、民心の離反は存外早い。

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