JA職員奔走 千葉で台風被害 破損シャッター撤去 屋外窓口で出納業務

強風で壊れたシャッター。吉田さんが片付けに追われていた(10日、千葉県館山市で)

 台風15号の暴風を受け、大規模な停電が10日も続いた千葉県では、JA職員が炎天下の中で懸命な被害確認や復旧作業に励んだ。暴風により施設が損壊した上に断水や停電が続く苦境の中、JAは店舗玄関での出入金業務や農家へのブルーシートの配布支援などを進めた。県南部ではライフラインが寸断されるなど台風による影響が大きく、被害の全容把握には時間が掛かる見通しだ。
 

米出荷通常通り JA安房


 ライスセンターの破損被害が発生したJA安房では、JA職員が被害を確認し、懸命な撤去作業に追われた。JAでは、風速約40メートルまで耐えられるようなシャッターを用意していたが、千葉市で最大瞬間風速57メートルを観測した今回の台風にはなすすべもなかった。被害の深刻さに落胆しながらも、既に集荷されて米倉庫にあった米には被害がないことを確認。「出荷は通常通りしていく」とJA担当者。農家への影響は最小限にとどめる覚悟だ。

 JAの三つのライスセンター全てで外壁や屋根の他、シャッターが損傷した。シャッターは、高さ4メートルで長さが6メートルと8メートルのアルミ製のもの5枚のうち4枚が飛ばされた他、めくれ上がってしまった。一部は刈り取りが済んだ近隣の水田に落下したため、早急にJAが手配し、10日朝にクレーン車で引き揚げた。

 館山ライスセンターを担当する営農販売部の吉田稔さん(51)は「館山だけでも復旧には300万円はかかるだろう。3年前にも台風で1枚が壊れたが今回はそれ以上だ」と肩を落とす。

 それでも、受け入れた米には被害がないことから、通常出荷を守り切る考えだ。吉田さんは「袋に入れていたものは4層構造にしていたため米には被害がない」と強調した。

 停電の他、電波も不通になっている管内の鋸南支店では10日、職員が店舗外に特設窓口を設けた。管内の鴨川市では、今年最高の35・5度を記録する厳しい残暑が続く中、屋内ではクーラーが停電で使えない。このため職員は業務用扇風機を回して、屋外での現金の出納業務など訪れる組合員の対応を全力で行った。JAでは11日以降も復旧作業を順次進めていく考えだ。
 

農家対応急ぐ 全店停電のJAきみつ


 君津市や袖ケ浦市、富津市が管内のJAきみつは10日も、全ての店舗が停電になる中、職員が対応に追われた。強風で家屋の瓦が割れたり、雨どいが外れたりする被害が続出。JAでは、家屋被害への対応として、ビニールシートの配布の他、職員が被災家屋の元へ出向き、建物更生共済に基づく被災状況の確認作業を行っている。現金の出納業務などは、今のところ扱っていない。

 台風で店舗が雨漏りしている富津支店では、8人の職員が対応している。2人は自宅前の道路が土砂で埋まるなどで出勤できないでいる。

 同支店の小坂登志子支店長は「職員も被災して大変だが、組合員のために精いっぱい対応したい」と話した。

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