ススキの開花は秋の訪れを告げ、旅情を誘う

 ススキの開花は秋の訪れを告げ、旅情を誘う。気象庁によると、東京での開花日は5日で平年より4日早い▼ススキは古くから秋の七草の一つとして親しまれてきた。その起源は奈良時代の歌人、山上憶良が万葉集で詠んだ短歌とされる。〈秋の野に 咲きたる花を 指(および)折り かき数ふれば 七種(ななくさ)の花〉。秋の野原に咲く花を数えたら7種類あったとし、別の歌で尾花と呼ばれるススキの穂やススキを上げた▼旅ではローカル線の車窓風景に癒やされる。映画「RAILWAYS」シリーズは鉄道と家族の絆が題材で、富山地方鉄道や肥薩おれんじ鉄道が登場。2010年公開の第1弾「49歳で電車の運転士になった男の物語」は島根県の一畑電車を舞台とした▼その撮影で活躍したのが日本最古級の電車「デハニ50系」。1928、29年に計4両製造された。09年3月に引退し、今は出雲大社前駅の構内で1両展示されている。車体は木を使った半鋼製で、床は板張り、内装も木製。触れると、ぬくもりを感じた▼主演の中井貴一さんは仕事に追われ家族を省みなかった役。故郷で運転士となり見失ったものを取り戻す。ラストシーン。妻役の高島礼子さんに語った言葉が心に響く。「終点までちゃんと乗っていってくれよな」。ススキの花言葉は「心が通じる」

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