国境超え広がる疾患 アフリカ豚コレラ、豚コレラ、鳥インフル アジアで猛威振るう 侵入警戒最大限に

 アジアでアフリカ豚コレラ、豚コレラが猛威を奮い、高病原性鳥インフルエンザの発生も続いている──。国境を超えて広がる越境性動物疾病に最大限の警戒が必要なことが改めて浮き彫りになった。農水省が越境性動物疾病防疫対策推進会議で示した。会議には全国の家畜衛生担当者150人が出席し、発生状況や各国の対策を共有。病原ウイルスの水際対策と農家段階での異常発生時の早期通報が重要だと再確認した。
 

アフリカ豚コレラ


 日本では未発生の動物疾病だが、アジアで9月29日現在、11の国と地域に広がっており、ウイルスの侵入防止が強く求められている。

 2018年8月にアジアで初めての発生が確認された中国では、これまでに豚・イノシシ飼養施設159件に広がっている。感染の要因は、発生した農場の車両や人の移動と食品残さ給餌が最も多く、生きた豚や畜産物の移動も要因の一つだ。小規模農家が約2600万戸と多く、食品残さを餌にする場合に、適切な加熱処理などが行われていないことで、まん延を招いた恐れがある。同国政府は全国的に食品残さの給餌を禁止にした。

 発生は、ベトナムやフィリピンなどにも拡大。韓国では9月17日に初発生が確認された。同国では、発生農場から500メートル圏内を予防的殺処分の対象としていたが、今では3キロに広げた他、全国一斉に養豚場の消毒を行うなどの対策を進めている。

 台湾も日本と同様に未発生だ。対策として、畜産関係車両への衛星利用測位システム(GPS)の搭載を義務化し、食肉流通経路を追跡することで拡散防止の備えをしている。

 また、食品残さを給餌している養豚場2045戸に対して、飼料の切り替えを要請。費用を助成して取り組みを促している。
 

高病原性 鳥インフルエンザ


 日本では2018年1月を最後に飼養施設での発生は止まっている。野鳥でも確認されていない。ただ、インドネシアが継続発生中で、台湾や韓国でもしばしば発生が確認されている。日本が注意をしなければならない状況は続いているといえる。

 台湾では18年1月以降、飼養施設184件で高病原性鳥インフルエンザが発生した。中でも西部に位置する雲林県の98件と彰化県の22件で、総発生件数の半分以上を占める。人口や観光客が多い台北市でも、20件と発生が目立っている。

 韓国では18年10月以降、飼養施設での発生は起きていない。ただ、野鳥では、ウイルスが見つかっている。これまでに確認されたのは、低病原性を中心に60件となっている。
 

豚コレラ


 日本の飼養施設では9月末までに岐阜、愛知、三重、福井、埼玉、長野の6県45例の発生が確認され、殺処分は14万4000頭となった。

 世界で国際獣疫事務局(OIE)が清浄国に認定しているのは、米国やカナダ、デンマークなど36カ国。国内の一部地域が「清浄」と認められている国はブラジル、コロンビア、エクアドルの3カ国となっている。
 

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