牛肉SG再協議 日米協定発効後に 公明経済対策本部で政府 国内対策充実を

日米貿易協定を議論した会合であいさつする石田政調会長(2日、国会内で)

 政府は2日、牛肉のセーフガード(緊急輸入制限措置=SG)を巡る環太平洋連携協定(TPP)参加国との協議について、日米貿易協定の発効後になる見通しを明らかにした。公明党のTPP・日EU・日米TAG等経済協定対策本部の会合で示した。議員からは、交渉結果を評価する一方、国内対策の充実を求める声が相次いだ。

 日米貿易協定で、日本は米国産牛肉にSGを設定した上で関税を削減する。だが、米国とTPP参加国からの輸入量と合わせると、TPPで設定したSGの発動基準数量を超える可能性がある。このため日本は、米国とTPP参加国からの輸入量の合計でTPPのSGが発動するよう、TPP参加国に修正を求める。

 同本部の矢倉克夫事務局長は「(修正協議が)整わなかったら(SGが)緩くなる」と指摘。これに対し、内閣官房TPP等政府対策本部の渋谷和久政策調整統括官は「日米(貿易協定)が発効し、輸入状況などが見えてきた段階で、各国とよく相談していきたい」と答えた。TPP参加国からの輸入は「現時点では事実上、SGが効かない」と認めた。

 日米両国は共同声明で、関税やサービス貿易分野などで新たな交渉を始めることを視野に、協定発効後4カ月以内に交渉分野についての協議を終える方針を示している。この協議を巡り、渋谷氏は「自動車や自動車部品などを念頭に置いている。農産品は今回の貿易協定で一段落が付いた」と述べ、日本としては農産物を交渉対象にしない考えを示した。

 同本部の総合本部長を務める石田祝稔政調会長は「取るものは取った」と同協定を評価しつつ、「補っていかなければならないものには国内対策(が必要)」と強調。農家の意見を踏まえ、対策の指針となる政府のTPP等関連政策大綱の見直しに同党の考えを反映させる方針を示した。佐藤英道農林水産副部会長は「米の除外など成果もあったが、農家の不安を完全に払拭(ふっしょく)できているとは思えない」とし、十分な説明や国内対策の見直しを求めた。

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