豚コレラワクチン 半数超希望 本州34都府県 未発生でも危機感

 豚コレラの感染拡大を受けて始まる豚への予防的ワクチン接種について、日本農業新聞は本州34都府県を対象に調査した。「現時点で接種を希望するか」を聞いたところ、関東、北陸など半数以上の19都県が希望した。豚やイノシシの発生が確認されていない都県の希望もあり、危機感が強まっている。

 国が示した豚への予防的なワクチン接種を可能にする防疫指針案は、イノシシから豚への感染リスクが高いエリアを「接種推奨地域」とし、都道府県知事が接種を認めるとしている。接種推奨地域は、野生イノシシの感染状況や生息状況、周辺の農場数などの環境要因から、専門家の意見を踏まえて設定する見通しだ。

 日本農業新聞は9日までに、指針案の決定を前に「現時点でワクチン接種を希望するか」を本州の畜産担当部署に電話で聞いた。「希望する」と答えたのは19都県。豚やイノシシの感染はないが、と畜場に県外からの受け入れが多い神奈川は「交差汚染の懸念も踏まえればワクチン接種を希望する」と答えた。

 栃木や山梨、千葉、静岡、奈良は、近隣県で豚コレラが発生しているため危機感が強く、「発生してからでは遅い」との回答が目立った。一方、福島は「接種するなら地域限定ではなく、種豚農家への影響なども踏まえ範囲は全国にしてほしい」と求めた。

 検討中は7府県。ただ検討状況は大きく幅があり、愛知は「生産者や関係団体の意向を踏まえる」、和歌山は「必要があれば前向きに考える」とした。岩手や宮城、兵庫は今後の感染状況や意見精査などを踏まえて考えていく方針という意味で「検討中」と答えた。京都は「接種地域に入れてくれるよう要請するかどうかなど、知事に方針伺いをしている最中」としている。

 複数の自治体から、風評被害や交差汚染、種豚の扱いを懸念する声が出た。

 中国地方や北東北を中心に8県が「希望しない」と回答した。

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