地域で働いて旅費タダに 人手確保や関係人口増 若手起業家が新サービス

アプリで関係人口の創出、地方活性化を目指す小川さん(左から2人目)と業務提携する秋元さん(左)ら(東京都渋谷区で)

 現地で農作業など人手不足に悩む農村や宿泊施設で働くことで、無料で観光できるアプリ「タイミートラベル」を農家らの協力を得て若手起業家が作った。繁忙期の農村地域の人手不足解消や地方の関係人口を増やす目的。「第二の故郷を見つける」をコンセプトに、地域での労働を通じて人々との触れ合いの機会を提供する。

 アプリを開発したのは、空いている時間を活用して単発の仕事を探せるアプリを運営する企業「タイミー」。タイミートラベルでは最初に交通費を全額利用者に支給。アプリの利用者には、労働した分、農家ら現地の雇用主から給与がその場で支払われる。利用者は受け取った給与から雇用主に滞在費を支払うことで、交通費や宿泊費を実質負担することなく農山村へ行くことができる。雇用主は給与の30%をタイミーにシステム利用料として支払う。

 同社代表の小川嶺さん(22)は「観光地ではなく、無料なら行ってみたい農山村や地域が誰しもあると思う。現地で農作業などに汗を流し、お試し移住のような形でアプリを使ってほしい」と説明する。

 現時点の仕事は千葉県、鹿児島県、沖縄県などでの農作業や飲食店約20件。労働期間は1週間前後。試用期間中、1泊2日の体験者を採用した岐阜県高山市にある東農園を営む東信吾さん(32)は「食事の準備など懸念もあったが、実際に来てもらって作業が助かった。さらに新鮮な野菜がおいしいと言ってもらえてうれしかった。労働力の確保はもちろん、ファンづくりにもつながる」と期待する。

 タイミーと業務提携するインターネット上の産直アプリ「食べチョク」を運営する秋元里奈さん(28)は「地域で同じ作物を育てていると繁忙期が重なり、地域全体で人手不足になる。このアプリは外部から人を呼べるので、農家が抱える人手不足の問題を解決できる」と実感。食べチョクに登録している生産者に利用を促す考えだ。

 タイミーは同アプリの3年後の登録事業者数を1200件、利用者数18万人を目標にする。
 

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