日米貿易協定 国内農業対策 基盤強化財源確保 農家不安どう解消 

 政府・与党は、日米貿易協定に伴う国内農業対策の検討を今週から本格化させる。中小・家族経営の農家を含め、生産基盤の強化につながる対策を提示できるかが焦点。月内にまとめ2019年度補正予算に計上する。一方、国会での同協定承認案の審議はヤマ場を迎える。政府・与党は週内の衆院通過を目指すが、一層の情報公開を求める野党の反発は必至だ。
 

承認案審議今週ヤマ場 議論停滞懸念も


 政府は、環太平洋連携協定(TPP)などの国内対策の指針となるTPP等関連政策大綱を月内に改定する。具体的な対策は、政府が策定・編成する新たな経済対策や補正予算に盛り込む。これに向けて自民党は今週、農林幹部らによる会合を開き、牛肉関税の引き下げなど日米協定を受けた対策の検討に着手する。

 10月に政府が示した改定の基本方針は、生産基盤強化や新市場開拓による強い農林水産業・農山漁村づくりを柱とした。スマート農業の推進や、農産物の輸出拡大に向けた体制整備などが念頭にあるとみられる。

 自民党農林幹部は、国内生産の多くを占める中小規模の農家や家族経営、中山間地域も「重要な生産基盤」と位置付け、営農の継続や体質強化に向けた対策を重視したい考え。畜産クラスター事業や産地パワーアップ事業の要件緩和、果樹の改植による生産性向上、地力回復に向けた対策などを想定する。

 ただ財務省は国内対策を「真に競争力の強化に資するもの」に限定することを提起。産地パワーアップ事業や畜産クラスター事業が予算を使い切っていない実態を指摘する。対策の検討は、補正予算での財源確保も含め、農家の不安を和らげられるかが課題となる。

 国会での協定承認案を巡り、与党は13日の外務委員会で採決し、14日の本会議で衆院を通過させる青写真を描く。12月9日の会期末を見据え、参院での審議日程にできるだけ余裕を持たせたい構えだ。

 だが、8日の同委員会では、資料提出に応じない政府に対し、野党が反発して途中退席。対立解消の見通しは立っておらず、議論や検証が不十分なまま衆院を通過する可能性もある。
 

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