フレミズ組織化 緩やかに柔軟に一歩を

 JA女性組織のフレッシュミズ(フレミズ)は、食と農業の大切さを伝える次代のリーダーとして期待されている。育児世代の女性たちにとって大事な視点は「活動に参加しやすく長く続けられる」こと。フレミズの仲間づくりにはまず、女性組織内のグループ活動を増やすことを提案したい。

 今年3月のJA全国大会で、全JAでの組織設立を初めて決議した意義は大きい。JA全中によると、フレミズを組織しているJAは2019年8月末で299。全国のJAの半数だ。

 ただ、この数字に含まれていなくてもフレミズが活動しているJAもある。全中の調査では、規約があり、代表者がいることをもって「組織」とし、そうなっていないグループ活動はカウントしていないからだ。こうした「組織」をつくることは理想だが、簡単ではない。

 11月1日まで開かれた「JA女性組織フレッシュミズ全国交流集会」に合わせ、日本農業新聞は10月31日の総合・社会面で、フレミズメンバーを大幅に増やしている静岡県のJAとぴあ浜松の事例を紹介した。同JAには現在、13のフレミズグループがある。規約などのある「組織」はまだないが、メンバーを17年度は前年度より41人、18年度は同198人それぞれ増やした。18年度末は、女性部員4439人のうちフレミズが485人で1割を占めた。

 この大幅な伸びの背景にあるのが、グループ活動時の託児支援の仕組みと、それを担う女性部員の託児グループ「とぴあグランマ」の存在だ。全ての活動への参加は求めないなど自由度が高いことも、仲間づくりの成果につながったといえる。

 本紙のくらし面で連載中の「フレッシュミズ 私たちの地図」にも、活動を続ける策として「代表者を決めない」「イベント時だけの参加も可能」を挙げるリーダーが、しばしば登場する。

 JA全国女性組織協議会(JA全国女性協)は、国連の持続可能な開発目標(SDGs)を女性組織の活動そのものだとしている。19年度からの3カ年計画には「SDGsを理解・意識して活動する」と盛り込んだ。

 ならば、運営手法にもSDGsの考え方を取り込むべきだ。活動に参加しやすいことが、仲間を増やすことに直結する。まさに「持続可能」が鍵で、そのためには緩やかな連携と柔軟な仕組みづくりが不可欠となる。「組織」を設立したとしても続かなければ、JAグループの次代の担い手は生まれない。

 JA全国女性協の加藤和奈会長は「まずは年代別、目的別のグループと同じようにフレミズを位置付け、段階的に進めればいい。女性組織とフレミズが時には一緒に活動するなど、上手に助け合うことが大切だ。お互い教えられることがあるはず。良さを実感すれば、女性組織全体の持続につながる」と話す。できるところから取り組もう。
 

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