鳥獣対策の技術披露 捕獲、運搬、処理 東京でジビエ利活用展とサミット

わなの作動をメールで通知するマスプロ電工の「ワナの番人」(20日、東京都江東区で)

 全国の野生鳥獣の肉(ジビエ)振興の先進事例や消費の動きなどを共有する第6回日本ジビエサミットが20日、東京都江東区の東京ビッグサイトで開幕した。利用拡大に向け、鳥獣害対策の延長だけでなく、食材としての魅力を高めるために関係者が連携することの重要性が示された。22日まで。

 日本ジビエ振興協会の主催。都内での開催は初めて。協賛したJA全中の中家徹会長は「ジビエを普及させることは、地方や農業の振興にも大きな役割を果たす」と期待を寄せた。

 会場では、野生鳥獣の捕獲、運搬、処理からジビエとしての利用まで、最新の技術や道具が展示され、情報交流、商談が行われた。セミナーでは、食肉と豚コレラ(CSF)の安全性について講演を行った。
 
 会場では、情報通信技術(ICT)を活用し、イノシシや鹿を捕獲するわなの見回り作業を軽減する装置が目立った。わなの作動をセンサーで感知し、狩猟者にメールで知らせる仕組み。これまでの製品は、わなに設置するセンサー(子機)と電波を集約して飛ばす親機の設置が必要だったが、アンテナメーカーのマスプロ電工は、子機だけで稼働するシステム「ワナの番人」を展示。導入にかかる総経費を割安に設定したこともあって、来場者の評判を呼んでいた。

 捕獲した野生鳥獣の処理を効率化する機器も注目を集めた。フロンティアインターナショナルの「バイオベーター」は、残さを堆肥化するコンパクトなドラム式処理機。エー・ワンの小型焼却炉「クリーンファイア」は骨まで灰にできるのが特徴だ。

 講演では、麻布大学の押田敏雄名誉教授がジビエと豚コレラの関連について解説した。「豚コレラの発生によりイノシシの食肉利用を控える店が出ているが、豚コレラに感染したイノシシを人が食べても人体に影響ないことを、もっと周知する必要がある」と指摘。また、豚コレラの感染リスクを高めない狩猟方法についても紹介した。現場で解体しない、ブルーシートに包んで運搬、残さの正しい処理などのポイントを挙げていた。

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