日米貿易協定が発効

 日米貿易協定が1日、発効した。牛肉、豚肉などは発効と同時にTPPと同水準まで関税を削減。TPP、日欧EPAに続く大型協定の発効となる。3協定の参加国からの農産物輸入額は2018年で全体の6割を超え、日本農業はかつてない自由化時代に入る。

 国内産地への影響が懸念される牛肉の関税率は、38・5%が26・6%に削減される。米国産の18年度の輸入量は、25万5000トン。TPPで既に削減しているオーストラリア産なども含め、輸入牛肉の99%超で、関税削減が進むことになる。日本の牛肉の需給動向に大きな影響を与えそうだ。

 日本の輸入品の関税率などは今後、毎年4月に切り替わって次年度の水準になる。20年度は4月から2年目に入り、TPPと日欧EPAは3年目に入る。

 牛肉セーフガード(緊急輸入制限措置=SG)の発動基準(24万2000トン)は、初年度は発効日から3月末までの日数で割るため6万トン強。20年度は税率25・8%、SG発動基準24万2000トンとなる。SGが発動した場合、10日以内に米国との発動基準の引き上げ協議に入ることが決まっている。

 農水省は、米国抜きのTPP11の影響も合わせて農林水産物の生産額が最大2000億円減ると試算。国内対策で農業所得や生産量は維持されるとしている。19年度補正予算案には3250億円の国内対策費を計上。和牛・乳牛の増頭奨励金などを新設する。

 一方、米国への牛肉輸出は、低関税枠が大幅に拡大。年間200トンから6万5005トンに増える。

 豚肉は高価格帯にかかる関税が4・3%から1・9%に、低価格帯にかかる関税は1キロ当たり482円から125円に下がった。差額関税制度は維持した。乳製品はハード系チーズやホエー(乳清)で関税を削減する。米は除外した。

 協定発効後も多くの課題を抱える。20年に焦点になるのが、米国との追加交渉に向けた予備協議で、関税やサービス貿易などから交渉範囲を決める見通し。 

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