「昆虫食の時代必ず来る」 イナゴ辣油いける味 岐阜農林高 杉森さん試作

「イナゴ辣油」の試食を勧める杉森さん(岐阜県北方町で)

 世界の食料問題の打開策として注目される昆虫食に親しんでもらおうと、岐阜県立岐阜農林高校(北方町)の動物科学科で食品加工を学ぶ生徒が、食べるラー油「イナゴ辣油(らーゆ)」を試作した。素揚げしたイナゴに、揚げニンニクやテンメンジャンを加えて味を調え、食べやすい味に仕上げた。同校の農産物即売会で来場者に振る舞うと、好評だった。

 試作したのは3年生の杉森功明さん。1年半前、「このまま世界の人口が増え続け、食料問題が深刻になれば栄養価が高い昆虫食の時代が必ず来る」と、一人で昆虫加工品の開発に取り組み始めた。

 昔から、つくだ煮などで親しまれてきたイナゴを選び、最初は調味料の開発を目指した。「粉末にしたり、トマトソースに加えたりしたが、なかなか食べやすい味にならなかった」と振り返る。コオロギの昆虫食について研究している東京農業大学の研究室に相談に行くなどして、試行錯誤を続けた。

 その結果、たどり着いたのが、「イナゴ辣油」。素揚げにしたイナゴに、砕いた揚げニンニクと揚げタマネギを混ぜ、テンメンジャンを加えた後、ラー油に漬け、味をなじませて仕上げる。

 今回の試作に向け、長野県の業者からイナゴ2キロを調達。50食分を用意した。「予定より辛味が強くなったが、食べやすい味に仕上がった」という。

 試食した来場者の反応は思った以上に良く、同校の近くに住む60代の男性は「ご飯のおかずにちょうど良い味。イナゴのつくだ煮のように香ばしさが加わればもっとおいしくなる」と話した。

 残念ながら校内に開発を受け継ぐ後輩はいないそうだが、「将来は自分で商品化を実現したい」(杉森さん)。演劇部に所属する杉森さんは卒業後に役者を目指しながら「いずれは起業し、自分で作った商品を国内外に売れるようにしたい」と夢を膨らませる。

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