「アグー豚」隔離検討 沖縄固有種保護 移転費用を支援 農水省

 農水省は14日、沖縄県での豚コレラ(CSF)発生を受け、沖縄固有の希少種「沖縄アグー豚」の保護に向けて、種豚を隔離移転させる検討を始めた。「大切な固有種」(江藤拓農相)と位置付け、移動にかかる費用などは支援する方針。県の要望を踏まえて対応する考えだ。

 江藤農相は同日の閣議後会見で「アグーは琉球王朝から端を発し、先の大戦でほとんどいなくなってしまったものを戦後、県民の努力で復活した大切な固有種」と指摘。同県は内閣府の沖縄振興一括交付金を活用し、冷凍精液を保存しているが、県内では豚コレラの感染が相次ぐ。殺処分の対象となる豚が増えていることを踏まえ、江藤農相は「種の保存が大変大切」と強調した。

 隔離場所は県内の離島を含めて検討中。隔離する豚が感染していないかどうかの検査費や移動費、移動先の施設整備などは国が全額負担する考えだ。

 飼養豚への予防的ワクチン接種は、県の要請があれば早急に対応する。現時点で農水省に9万回分、民間に250万回分の備蓄があり、必要に応じて提供する方針だ。

 同省は同日、CSF・ASF防疫対策本部を開催。同県には延べ205人の獣医師を派遣したことを確認した。

 対策本部会合の冒頭、江藤農相は同県内の防疫意識について、疑わしい豚がいる場合などに「積極的に通報いただくなど、大変意識が高まっている」と評価した。その上で、現場での報道の過熱にも言及し「国民の財産を毀損(きそん)する可能性がある。厳に慎んでいただくよう、お願いしたい」と強調した。
 

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