輸出促進へ政府進捗 牛肉 施設認定進む 対中解禁へ協議課題

 政府は14日、農林水産物・食品の輸出拡大に向けた関係閣僚会議で、政府工程表の進捗(しんちょく)状況を報告した。欧米向け牛肉輸出に必要な施設認定など、当初設定した101項目のうち28項目で対応が完了。一方、中国への牛肉の輸出解禁などは現在も協議中で早期解禁を目指す。工程表は今後、新法に基づき農水省に創設される政府全体の対策本部の実行計画と位置付けられ、進捗を管理する。  

 菅義偉官房長官は会議の中で「輸出はまだ大きく伸ばすことができる」と強調。工程表について、関係閣僚に「各省庁一体となって取り組んでほしい」と指示した。

 工程表は、関係閣僚会議で昨年6月に作成。牛肉処理施設の危害分析重要管理点(HACCP)認定は米国向け、欧州連合(EU)向けにそれぞれ3施設で完了。工程表に盛り込んだ目標を達成した。今後も施設側の認定の要望があれば、工程表に盛り込む考えだ。

 相手国・地域との協議では、台湾向け牛肉の施設認定は、日本に委譲することで合意。より円滑な認定を目指す。

 ベトナムへのリンゴの輸出は低温処理することを条件に、無袋で輸出できるように緩和された。

 項目は随時、追加している。インドネシア向けのイチゴや柿などの輸出解禁や、サウジアラビア向け牛肉の輸出解禁など計14項目を加えた。

 一方、残された課題も多い。工程表に盛り込んである中国向け牛肉の輸出解禁は、前提条件となる動物衛生と検疫協定には合意したが、加工施設の認定など、具体的な条件を協議する必要があり、早期の解禁に向けて、協議を加速させる方針だ。

 台湾向けの牛肉輸出は、月齢30カ月以上はまだ認められていない状況。政府は月齢制限の撤廃を目指し、協議を続けている。

 輸出拡大に向けた政府の司令塔組織となる輸出本部の創設を柱とした農林水産物・食品の輸出促進法が昨年の臨時国会で成立、今年4月に施行する。同本部は、農相が本部長を務め、関係大臣が本部員となる。

 今後の工程表の進捗管理も同本部が担う。同本部が策定する基本方針には、輸出先国との協議について各省の具体的な分担や連携関係を盛り込むことを確認。輸出事業者の意見も聴取した。
 

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