首相 輸出拡大へ意欲 通常国会召集 生産基盤強化も

衆院本会議で施政方針演説をする安倍首相(20日、国会で)

 第201通常国会が20日、召集された。安倍晋三首相は、施政方針演説で「日本の農林水産物の世界への挑戦を、力強く後押しする」と述べ、農産物輸出の拡大に改めて強い意欲を示した。生産基盤の強化にも言及し、農地の大規模化や牛の増産などを進めるとした。豚コレラ(CSF)などの対策強化に向けて、野生動物や水際の対策を拡充する考えも示した。

 首相は、中国への牛肉輸出が再開する見通しになったことや、1日発効の日米貿易協定を活用し、農産物輸出を拡大したい考えを強調。欧州連合(EU)への牛肉や米、環太平洋連携協定(TPP)諸国への乳製品、サツマイモの輸出が増えたとの実績を示し、「販路開拓など海外への売り込みを支援する」と述べた。

 一方、農地の大規模化や牛の増産を挙げて「3000億円を超える予算で、生産基盤の強化を進める」と強調した。TPPなどへの国内対策(総額3250億円)を盛り込んだ2019年度補正予算案の早期成立に意欲を示した格好だ。

 豚コレラを巡っては、今国会で予定する家畜伝染病予防法(家伝法)の改正で、野生動物対策の法定化などを進める考えを示した。アフリカ豚コレラ(ASF)対策については、同法改正による検疫の強化で水際対策を徹底するとした。

 神戸牛やブドウ「ルビーロマン」、米「ゆめぴりか」を挙げて「日本ブランドを、海外流出のリスクから守る」とも述べた。農水省は今国会に、和牛精液や農産物の新品種の海外流出を防ぐ法案を提出する予定だ。

 「地方創生」を巡り、地方に移住する若者を応援するため、「移住支援センター」を全国1000の市町村に設置する方針を示した。東京から島根県江津市に移住して就農し、パクチーを栽培する原田真宜さんに触れ、「地方にこそチャンスがある」と語った。

 TPP参加国の拡大や、インドを含めた東アジア地域包括的経済連携(RCEP)交渉を主導する方針も示した。EUを離脱する英国については「速やかに通商交渉を開始する」とした。農政・農協改革については、特に触れなかった。

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