4JAが連携でゴボウ周年出荷 販売高 10年前の5倍 鹿児島

大隅半島の4JAからゴボウが集まる選果場(鹿児島県志布志市で)

 鹿児島県の4JA(そお鹿児島、鹿児島きもつき、肝付吾平町、あおぞら)が連携して、特産「若掘りゴボウ」の周年出荷体制を築き、好調な販売を見せている。2019年度産の販売高は8億円で10年前の5倍を見込む。県内有数の特産品に成長した。常設の売り場を求める小売りの声を産地づくりに生かし、農家所得の安定につなげる。

 同ゴボウは一般的な品種より1、2カ月早く掘り取る。長さは30~45センチと短く、家庭で使いやすい。あくが少なくサラダなどに向く。品種は「山田早生」。各JAとも以前は、冬だけ出荷する一般的な品種を生産していたが、輸入増を受けて戦略を練り直した。出荷時期を互いに調整し、一年中途切れず出せる「若掘りゴボウ」に着目した。

 各JAは志布志市の選果場で、品種・規格が同じゴボウを出荷する。作型は春夏秋冬の4パターン。周年出荷のため、畑10アールごとに掘り取り計画を割り当てている。

 露地栽培は日照や気温などで生育進度が変わりやすく収穫適期がずれることがある。調整弁は、4JAとJA鹿児島県経済連でつくる大隅ごぼう団地管理組合。月に1回、担当者会議を開き、各JAの栽培状況を共有。生育の遅い地域と早い地域の掘り取り計画を入れ替え、出荷が途切れないようにしている。

 周年出荷を始めたのは「販売先からの要請」(同組合事務局)。スーパーはバナナやきのこ類のように、売り場の常設が可能な品目を求める傾向が強い。青果売り場は季節で並ぶ品目の入れ替わりがある中、一年中同じ商品を置くスペースがあれば、仕入れ担当者の負担が減る。同じ物が並び続ければ消費者の購買意欲も高まるため、周年で扱える品目は重宝される。

 こうした小売り側の実態に応じ、生産量は順調に増加。19年度産の生産見込み量は1473トンと、10年で4・9倍に増えた。需要は高く、19年産の1キロ価格(見込み)は541円で10年前よりも2割高い。同組合は「値崩れする年もなく、収入が安定している」と手応えをつかむ。

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