農泊“集落丸ごと” 全農など3者開業・運用支援

飲食、体験…施設を分散 4月から


 JA全農と農協観光、農泊を推進する百戦錬磨(仙台市)の3者は4月から、農泊を支援する事業を始める。農泊事業に取り組みたい組合員やJAに、開業から集客まで一貫した支援サービスを提供する。JAが中心となって農泊に訪れる人の窓口を担い、集落などを挙げて宿泊施設や飲食店、体験施設などを用意して農泊を受け入れ、地域全体の活性化を目指す。

 全農は2019年度からの3カ年計画で、農泊に重点的に取り組むことにしている。

 宿泊施設に機能を集約するのではなく、飲食や体験などができる施設を分散することで、地域全体の活性化につなげる。こうした手法はイタリアで広がっている。

 取り組みたいJAを県域で募る。全農などは、JAにチェックインや問い合わせ対応などの窓口機能の体制づくりで助言をする。農協観光の支店による窓口機能の代行も想定する。

 全国で増えている空き家も活用する。まず、JAが農泊に活用できそうな管内の空き家の情報をまとめる。県域でこれらをリスト化した後、全農などが必要な改修や収益化の可能性などを調べ、宿泊施設への転用を判断する。

 農泊に取り組む組合員には、全農など3者が支援サービスを提供する。全農は旗振り役となり、総合窓口を担う。自ら開設した農泊の予約や検索ができるサイト「農泊.net」に宿泊施設を掲載。空き家などのリフォームや、家具などの備品を供給する業者も仲介する。

 百戦錬磨は、事業計画の策定や収支の試算などを全農などと共に担当する。開業後は、インターネットを活用して集客を支援。掲載写真の撮影や、インバウンド(訪日外国人)の集客対応なども支援する。

 農協観光は、開業手続きの支援や代行をする。ツアーによる団体客の呼び込みや誘致をする。さらにJAバンクは、4月から一部の県域で農泊専用のローンも提供し、資金需要に対応する。

 すぐに宿泊施設に転用できない空き家には、JAや農協観光の支店が管理サービスを提供する。月に数回程度空き家を訪問し、清掃や草取りなどをする予定だ。

 全農は「できるだけ組合員の負担が少ない形で取り組みを広げ、地域活性化につなげたい」(地域活性事業課)と意気込む。
 

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