春に向かって動きだす如月(きさらぎ)も1週間が過ぎ、きょうは「事始め」である

 春に向かって動きだす如月(きさらぎ)も1週間が過ぎ、きょうは「事始め」である▼昔から2月と12月の8日を「事八日(ことようか)」と言った。物事を始めたり、納めたりする大事な日である。農事は、気温が緩み始める旧暦のこの日が事始めとされた。高いさおを屋外に立てて、その先にざるや目籠を付けたり、ニラやトウガラシをいぶしたりして「魔除(よ)けをした」(『日本大歳時記』講談社)▼暦の上とは言え農作業が始まると聞けば、自然に心ときめくのが農家だろう。畑が恋しくなる。みそ汁に芋やゴボウ、ダイコン、小豆、ニンジン、クワイなどを入れた「お事汁」を食べ、無病息災を祈る。「みその代わりに醤油(しょうゆ)を使用したのを従兄(いとこ)煮、むしつ汁などと呼んだ」(同書)。ほとんど味わう機会がなくなったが、こんな時にこそ食べたい。猛威を振るう新型コロナウイルス除けにも▼中国武漢市での悲惨な状況を見ると、感染への恐怖が日ごと募る。大型クルーズ船ダイヤモンド・プリンセスで多くの感染者が確認された。船内に取り残された3600人余。見えない敵にさぞ心細いことだろう。人ごとではない。「パンデミック(世界的大流行)」にでもなったら、安心して外にも出られなくなる▼「市中感染」防止にせっせと手洗いして、事始めの魔除け効果を祈る。
 

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