新たな基本計画 JA生活支える役割 インフラ機能評価 農水省

 農水省が、新たな食料・農業・農村基本計画に、JAの役割として「農村地域の生活インフラを支える」との考えを盛り込む方向で検討していることが8日、分かった。過去の基本計画にJAの生活インフラ機能への言及はない。農業者の所得向上に向け、自己改革の取り組みを促す考えも盛り込む。13日の食料・農業・農村政策審議会企画部会に、今後の政策の方向性として示す。

 JAは信用・共済事業や病院、介護、スーパー、給油所なども営む総合事業で、農家や地域住民の生活を支えるインフラ機能を担っている。

 昨年の第28回JA全国大会では「JA総合事業を通じた生活インフラ機能の発揮」を決議。農村の高齢化や他の事業者の撤退などから、農村部でのJAのインフラとしての役割は増しているとされ、同省もこうした点を踏まえたとみられる。

 5年ごとに見直す同基本計画には毎回、JAなど農業団体の再編整備に関する施策が盛り込まれる。2015年に閣議決定した現行計画は、JAについて「農業者の所得向上に全力投球できるよう改革が必要」と指摘。政府の「農協改革」を受けてJAの職能組合の側面を重視しており、JAのインフラ機能や地域貢献などへの言及はなかった。

 15年改正の農協法は、政府が組合員のJA利用の実態や農協改革の実施状況を21年3月まで調査し、准組合員の利用規制の在り方を検討すると規定。一方、この農協法改正に伴う参院農林水産委員会の付帯決議は、検討の際、JAが地域のインフラとして果たす役割を踏まえるよう求めている。基本計画でJAの生活インフラ機能が位置付けられれば、今後の検討に影響を与える可能性がある。

 同省は基本計画で、JAに自己改革の取り組みを促す方針も示す。同省は昨年、5年間の農協改革集中推進期間中に「JAグループの自己改革は進展」したと評価。引き続き自己改革を促進すると示しており、基本計画でもこうした考えを踏まえるとみられる。

 同省は基本計画の3月中の閣議決定に向け、今月中に骨子案を示す。
 

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