JAと「関わりたい」65% 「よく知らない」55% 地域おこし協力隊へ事業周知を 本紙独自調査

 都市から農山村などに移住し地域活性化の活動を担う地域おこし協力隊の隊員に、JAのイメージを聞いたところ、「よく知らない」との回答が55%に上ることが、日本農業新聞の調査で分かった。80%が農業に関わる何らかの活動をしているが、JAの具体的なイメージはなかった。一方、「JAと関わりたい」との回答は65%。JAと接点を求める隊員にJAの役割が伝わっていない現状も浮き彫りになった。

 調査は2月上旬、全国の地域おこし協力隊が集まるイベントで、168人を対象に行った。農業に関する活動やJAとの関わり、JAの事業へのイメージなどを聞き取った。

 全活動に占める農業に関する割合は「80~100%」が23%、「50~79%」が26%と回答。活動の半分以上が農業に関する内容とした隊員は5割に上る。農業に関する活動が「全くない」は20%だった。

 農業に関する活動の内容を複数回答で聞いたところ、最も多い回答が「農産物の販路拡大、PR」で59人。次いで「農作業」(53人)、「加工品開発」(42人)、「パッケージ作り」(24人)だった。この他、農業的な観光、農家レストランの補助、食生活文化の聞き取りなどの回答があった。

 JAのイメージは、55%が「よく知らない」と回答。「とても良い」(4%)「良い」(23%)の合計は27%でJAに良いイメージを持っており、「あまり良くない」(16%)「良くない」(2%)を上回った。

 JAの事業内容で最もイメージする分野を複数回答で聞いたところ、「農作物の販売」が66人と最も多かった。次いで金融(58人)、共済(55人)、直売所(44人)、営農指導(35人)だった。JAとの関わりを尋ねたところ、「あまりない」「全くない」を合わせると82%に上る一方、65%の隊員がJAと関わりたいと考えていることが分かった。隊員として関われる分野では、農作物の販売、加工から広報、地域貢献や介護まで回答は多岐に渡った。

 自由回答では「物販イベントを連携したい」「料理を仕事にしていたのでレシピや特産品開発をしたい」「農を軸にした観光をしたい」など協力を求める声が相次いだ。しかし「接点がない」「共済のCMのイメージしかない」「連携できることを教えてほしい」など、JAが展開している事業内容が隊員に伝わっていないことが分かった。

<ことば> 地域おこし協力隊

 総務省が2009年度に制度化した。都市地域から過疎地域などの条件不利地域に移住し、地場産品のPRやブランド化、観光など多彩な活動を進める。18年度の隊員数は全国で5359人。1061自治体が受け入れる。同省のアンケートによると卒業後の定住は約6割に上る。同省は24年度に8000人に増やす方針だ。

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