イノシシも アライグマも 柵上下で撃退 防草シートに電線 青壮年部が共同開発 静岡・JAしみず

共同開発した複合電気柵を設置するJAしみず青壮年部の部員(静岡市清水区で)

 静岡市清水区のJAしみず青壮年部は、イノシシなど大型獣だけでなく、アライグマやハクビシンなど中型獣にも対応した複合電気柵を専門業者と共同開発した。升目の小さな柵と電線、電線を縫い込んだ新開発の防草シートを組み合わせた。部員が、管内の土地改良区の基盤整備地に施工している他、今後は各部員の農地にも設置する予定。地域農業を担う青壮年部が、積極的に鳥獣害対策に乗り出している。

 管内は大型獣だけでなく中型獣の被害も多く、両方に対応した柵が必要で、従来の柵では設置に手間が掛かるなどの課題があった。青壮年部は中型獣に効果があり、精度の高い柵を開発しようと、熊本県の電気柵会社・末松電子製作所と京都府のワイヤーメッシュ業者・近江屋ロープと試作を繰り返し、複合電気柵「ビリビリラスカール」を完成。同電気柵は2社が販売している。

 効果と重量を考え、下側半分だけ升目を増やし、同時に電線の位置を下げ、上下からの侵入を防ぐ。電気柵は地面に近い場所は電圧が低くなり、獣への刺激が弱くなる。そこで地面の防草シートにも電線を縫い込んだ他、防草面積を広くするため通常規格より広い幅1・2メートルのシートを特注した。

 2018年度から部員が、静岡市清水区矢部土地改良区の基盤整備地の外周に設置し始めた。19年度も年度末までに2キロを施工する。電気柵の費用は市の補助金で95%を賄い、5%は土地改良区からの支払いで対応している。

 青壮年部は、部員169人中20人が狩猟免許を取得する。「自分の農地は自分で守る」をモットーに、柵設置の他、捕獲や緩衝帯整備も実践。竹やぶの伐採などさまざまな活動を展開している。

 青壮年部事務局でJAの鳥獣害対策を担当する営農企画課の荒木逸さんは「今後の農業を担う青壮年部が自ら活動することで、農地を守り、地域を活性化できる」と青壮年部の活動に期待する。

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