西岡壱誠さん(東大生・ライター) 合格の決め手は「餅ピザ」

西岡壱誠さん

 受験生を持つお母さんは、夜食などをどうするかいろいろと悩まれると思います。僕は大学受験を3回しておりまして。長いこと、母親には苦労を掛けました。

 うちの母は、受験期にはなるべく好きなものを食べさせてやろうという考えでした。
 

ジャガイモ大好物


 僕は生まれが北海道なんですよ。そのためかジャガイモが好きでして。ジャガバターとかフライドポテトとかを、おいしく食べる人間なんですね。あともうひとつ好きなものがあって、ピザ。

 この両方をそろえた上で、腹持ちのいいものを与えたい。そう考えた母は、「餅ピザ」を開発しました。お餅とジャガイモとチーズをごちゃ混ぜにして生地を作るんですね。その上にチーズとジャガイモを載せ、ケチャップを掛けるという家庭料理です。生地をどう作るか詳しくは分かりませんが、そうとう手間暇が掛かるのは間違いないと思います。

 受験の朝にも、出してもらいました。東大の試験って、鬼のように長いんです。国語だけで2時間半。2日間やるので、本当に体力勝負。カロリーが高くて腹持ちのいいものを食べる必要があるんです。お弁当も作ってもらいまして、こちらは肉! ご飯の上に焼いた肉が載っていて、肉のたれがちょっとご飯にも染みているという感じのものでした。

 こうして受験を終え、発表の日が来ます。東大は正午にネットで公開するんです。お昼時ですよね。このお昼ご飯をどうするか。

 落ちると、当然落ち込んでしまいます。母は、落ち込んで暗くなるのは嫌だと思っていて。でもさすがに作る気にもなれない。そこで、デリバリーピザを注文したんです。サイドメニューのポテトを「頼みたいだけ頼め」と言って。

 3回目で合格した日のことは、あまりよく覚えていません。受かると忙しいんですよ。塾や高校に行って報告とお礼をしないといけないから、家でゆっくり食べる暇がないんですね。受かった日は、食事は何でもいいんです。合格の喜びがあるから。

 大学に入ると、学生の集まりでピザを頼むことが多いんですよね。デリバリーピザを食べるたびに、落ちた日のことを思い出します。これからも悲しいことがあったら、ピザを食べると思います。
 

野菜がおいしい


 東大の駒場キャンパスからちょっと先に、下北沢があります。全国でも有数のスープカレー激戦区の街です。スープカレーは札幌発祥で、僕は大好きなんですね。ずいぶんと食べ歩きをして、お気に入りの店を見つけました。

 スープカレーは、自分の好きなものをトッピングで追加できるところが面白いんです。ナスとかオクラなどいろんな野菜がありますし、納豆を加えてもいいです。

 僕が北海道に住んでいたのは3、4歳までですけど、毎年1回か2回は帰って親戚や友人を訪ねています。北海道の食は最高ですよね。野菜がおいしいから。

 東京で父と焼き肉屋に行くと肉しか頼みませんが、札幌のビール園では、ジンギスカンの他にさすがに野菜も食べちゃいます。

 帯広畜産大学に友達がいるので、よく帯広にも行きます。十勝地方は食料自給率が1000%を超えてるんですよね。名物の豚丼もいいし、「北の屋台」という屋台村でその土地の食材を使った料理を食べながらお酒をいただくと、幸せな気持ちになります。もちろんジャガイモもおいしいので、行くたびに満足します。(聞き手・写真=菊地武顕)

 にしおか・いっせい 1996年、北海道生まれ。偏差値35から東大を目指し、2浪の末に合格。『「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく 東大読書』『東大集中力~やりたくないことも最速で終わらせる』など勉強法に関する本を多数執筆。東大合格をテーマにした漫画「ドラゴン桜2」に情報を提供している。
 

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