農高→連携で研究深化→農大校 和牛肥育で成果 熊本

 熊本県で農業高校と農業大学校の連携が進んでいる。各農高に担当者がついて農大校のデータを提供したり、関係機関を紹介したりすることで農高の研究が深まった。農高卒業後、農大校に進学すれば最大5年間継続して同じ研究テーマが学べる。担当者は「生育期間が長い和牛肥育などは、各段に取り組みやすくなった」と話す。

 昨年度から始めた「農高・農大一貫プロジェクト」の取り組み。農業関係の学科を持つ県内11の高校が参加している。各農高が研究テーマと取り組む生徒を決定。テーマに近い専門分野を持つ農大校の教官が担当者になり、農高の教諭と学習過程について相談する。

 同県あさぎり町にある南陵高校は、肥育牛の血中ビタミン濃度が与える枝肉への影響をテーマに設定。子牛2頭を肥育して、和牛甲子園への出場も果たした。農大校が、肥育実績で得た「飼料摂取量調査結果」「発育調査結果」「枝肉成績」などを情報提供。農高生が飼養する肥育牛の生育を見比べることで研究が円滑に進んだという。

 農大校に進学後も、農高で取り組んだ研究を継続できる体制も取っている。果樹や和牛の生産は時間がかかる。何度も実験を繰り返して知見を得るには、高校生の在学期間では足りなかった。

 農大校で研究を続けられれば最大5年間、研究に取り組める。南陵高校の松村研太郎教諭は「研究結果を受けてどうするか、生徒が考える猶予ができた。有益なプロジェクトだ」と強調する。

 熊本県立農業大学校でハトムギの研究をしている神田健さん(18)は、昨年農高生として同プロジェクトに参加。よりハトムギの研究を深めようと農大校に進学した。

 農高時代の活動を踏まえた指導を農大校の教官から受けている。「農高在学中は生産で手いっぱいだったが、今は加工にまで手を広げて研究が充実している」と強調する。

 県は来年度も連携事業を続けていく方針だ。
 

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