[新型コロナ] 中小乳業被害50億円 学乳供給網に打撃 乳業連合試算

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う臨時休校で、学校給食に牛乳が出荷できなくなった中小乳業の損害額が50億円超に達することが10日分かった。全国約140社の中小乳業を束ねる全国乳業協同組合連合会(乳業連合)が試算した。中小乳業の経営悪化は、学校給食に牛乳を安定的に供給する体制が崩れる事態ともなりかねない。

 学校給食向けの牛乳(学乳)は飲みきりサイズの200ミリリットルと小型で、地域に基盤を置く中小乳業が全体の半分以上を担っている。年間9億本の学乳出荷を予定していたが、乳業連合の試算では2日以降の学乳中止に伴い13日までの2週間で50億円を超す売上額減少になる。1本50円で計算した。来週も休校になれば、損害はさらに膨らむ。

 また、乳業連合の会員緊急アンケートによると、学乳中止による経営への影響を「深刻」「重大」とした回答が8割を超えた。トラック配送取りやめなど物流問題、パート従業員の休業など人手不足と、影響は広範囲に及んでいる。

 地域に根差した中小乳業の経営悪化は、地域経済への打撃や、酪農家の生乳出荷先の減少にもつながりかねない。中小乳業は、一定規模以上になるとスーパーなど一般販売向けの1リットル牛乳への振り分けもできる。だが、小型パック専用の製造ラインしかなく、スーパーへの販路切り替えが難しい中小も多いのが実態だ。

 乳業連合は「子どもの発育には、栄養に優れた学乳の安定供給は欠かせない」とし、学乳中止に伴う損害への補償を国に要請していく方針だ。
 

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